フィギュア世界選手権 羽生が2位 宇野は4位

フィギュア世界選手権 羽生が2位 宇野は4位
さいたま市で開かれているフィギュアスケートの世界選手権は男子シングル後半のフリーが行われ、羽生結弦選手は、4回転の連続ジャンプなどを決めてフリー、合計得点の今シーズンの自己ベストを更新し2位となりました。
世界選手権の男子シングルは、ショートプログラムの上位24人で争われ、日本からはオリンピック連覇の羽生選手のほか、ピョンチャンオリンピック銀メダリストの宇野昌磨選手、田中刑事選手が出場しました。

右足首のけがから4か月ぶりの実戦となった羽生選手は、前半のショートプログラム3位からの逆転を目指し、フリーでは演技冒頭の4回転ループをほぼ完璧に決めました。

続く4回転サルコーは着氷で体勢が崩れるのを何とかこらえましたが、回転不足と判定されました。それでも羽生選手が去年、世界で初めて着氷した大技、4回転トーループとトリプルアクセルの連続ジャンプを決めるなど、ミスを最小限におさえました。

羽生選手は、スピンでも最高評価のレベルフォーを獲得しフリーの今シーズンの自己ベストを更新する206.10、合計点でも自己ベストの300.97をマークし2位となりました。

一方、ショートプログラム6位の宇野選手は、フリーでは冒頭の4回転サルコーと続く4回転フリップの着氷が乱れて回転不足と判定されるなど精彩を欠き、フリーは178.92、合計270.32で4位でした。

また、田中選手は、フリーが159.64、合計238.40で14位でした。

優勝は、アメリカのネイサン・チェン選手で、3種類の4回転ジャンプなどすべてのジャンプを決めてフリーは216.02、合計323.42でともに今シーズンの世界最高を更新する得点をマークして大会連覇を果たしました。

羽生「悔しさは大きい」

羽生結弦選手は「フリーは90%のベストを尽くせたし、体力のかぎりできたが、フィギュアスケートは2日で結果が決まるスポーツなので悔しさは大きい。次はショートプログラムとフリーの両方で努力が正解だったと証明できる演技をしたい」と落ち着いた様子で話していました。

また、練習ではミスが目立ったものの本番では成功させた4回転ループについて、「研究することとイメージに自分の体を合わせることが自分のいちばんの強みなので、時間のあるかぎり、研究して、イメージトレーニングを重ねた。不安だらけだったが、効果的な時間の使い方ができたうえでのフリーだった」と振り返りました。

そして、優勝したアメリカのネイサン・チェン選手に22点以上の差をつけられたことについては、「300点をちょっと超えただけでは勝てない。今の自分はこれまででいちばん強い状態にいると思うが、もっといろいろなことを試していく必要があるし、とにかく強くなりたい。強くなるためには練習しかない。今回、ショートプログラムとフリーの両方をミスなく演技していてもたぶん、すごくぎりぎりでチェン選手には勝てなかったと思う。自力が足りないし、完全に実力不足だ。彼へのリスペクトがあるからこそ、勝ちたいし、ルッツやフリップといった4回転ジャンプの種類を増やしたい。4回転半ジャンプを含めて得点源になるジャンプをもっと増やさないといけないと思う」と話し、さらなる進化を誓っていました。

宇野「悔しい気持ちとがっかりした気持ちの両方」

男子シングル4位の宇野昌磨選手は「悔しい気持ちとがっかりした気持ちの両方で、それ以外の気持ちはない。僕の弱いところが出てしまった。この大会は結果にこだわったが、そこでやれないのが現状。自分の弱さに失望した」と目に涙をためて声を詰まらせながら話していました。

演技冒頭の2つの4回転ジャンプを失敗したことについては「今まではミスよりも前へ前へと攻める気持ちがあったが、最初の2つのジャンプは技術どうこうではなく、跳べる気がしなかった」と振り返っていました。今後に向けては「自分はトップで戦える実力がないと言い聞かせて一から成長して帰ってこなければいけない。トップで争うために、自分がどこで戦っているのか一から見直していこうと思う」と話していました。

田中「もっとできたと思う」

男子シングルの田中刑事選手はフリーの演技を終えて「4回転サルコーに振り回された大会だった。ショートプログラムでは失敗したが、きょうは慎重にいってなんとか成功させることができた。最後まで滑りきることはできたが、細かいミスもあり、もっとできたと思う」と淡々と話していました。

そのうえで、今シーズンを振り返り、「若い選手がいる中で自分のポジションも危うく、できることを出していかないと上にも追いつけない。来シーズンもやるならショートプログラムから勢いのある滑りを見せたいし、4回転トーループを入れたプログラムを作りたい」と話していました。

チェン「結果にとても満足」

ネイサン・チェン選手は「きょうの結果にはとても満足している。アメリカの国内大会でもプレッシャーがあったが、それより大きなこの世界選手権で結果を残せて誇りに思う」と笑顔で話していました。

また、滑走順が羽生結弦選手の直後だったことについては「羽生選手のあとはこれまでにも何回か経験している。どう冷静にやるかが大事だったし、自分の演技に集中した」と振り返っていました。