イチローが現役引退を表明「後悔などあろうはずがない」

イチローが現役引退を表明「後悔などあろうはずがない」
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日本のプロ野球で9年、大リーグで19年にわたってプレーし、日米通算4367安打をマークした大リーグ・マリナーズのイチロー選手が21日夜、東京都内で記者会見し、現役引退を表明しました。
45歳のイチロー選手は21日夜、東京ドームで行われた大リーグの公式戦のアスレティックスとの試合のあと記者会見を行いました。

イチロー選手は「きょうのゲームを最後に現役生活に終止符を打ち、引退することになりました」と述べ、現役を引退を表明しました。

イチロー選手は引退を決意した理由を問われると、「マリナーズ以外に行く気持ちがなかったのは大きい」と話しました。

引退を決めた時期については、「キャンプ終盤だった。もともと日本の試合でプレーするところまでが契約上の予定だったがキャンプ終盤でも結果を出せず、それを覆すことができなかった」と述べました。

そのうえで「きょうのあの球場でのできごと、あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません」と話しました。

イチロー選手は昨シーズン途中の去年5月、球団の特別アシスタントに就任し、公式戦から離れましたがそれでも、チームに帯同しながら、いつでも試合に出られるよう、練習を続け、今シーズンの開幕戦で復帰を果たしました。

このことについては、去年の5月から「シーズン最後の日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれない。そのことが、どの記録よりも自分の中ではほんの少しだけ、誇りを持てたことかなと思う」と振り返りました。

さらに、これまで、「最低50歳まで現役を続ける」と話していながらこの日を迎えたことについて、「最低50歳までと本当に思っていたし、それはかなわず有言不実行の男になってしまったが、その表現をしなかったらここまでこられなかった」と話しました。

そして、今後について聞かれると、「何になるのだろう。監督は絶対無理だと思う」と笑顔も見せながら話しました。

最後の試合を観戦した人たちは

イチロー選手の長年のファンで、静岡県から訪れた55歳の男性は、「きのうときょう、イチロー選手の姿を観戦しました。ショックですが、野球の本場でよく頑張ってくれたと思います。最後にイチロー選手らしいかっこいい姿を観戦できたし、同じ時代にイチロー選手の姿を見ることができて本当に幸せです。外野フライを塀にのぼって捕る姿がスパイダーマンであり、『エリア51』と言われるくらい守備も徹底していて、野球の素質を全部兼ね備えた選手でした」と話していました。

試合を親子で観戦した神奈川県の40代の男性は「立ち姿や久しぶりに試合に出る姿を見て思いがぐっと込み上げました。残念ですが、引き続き活躍してほしいです」と話していました。
男性の息子で、小学4年生の10歳の男の子は「かっこよかったです。これからも頑張ってください」と話していました。

千葉県の35歳の男性は「自分が小学生の時から、イチロー選手の姿を見ているのでさみしいです。きょうの試合ではかみしめてプレーしているんだなと思いました。最後にイチロー選手がずっと憧れていた元同僚のケン・グリフィー・ジュニアさんと抱き合っている姿がとても印象的でした。こつこつと積み上げて努力する姿を見てきて、本当にお疲れさまでしたと伝えたいです」と話していました。
一緒に観戦した小学2年生で8歳の息子は「とてもすごく頑張っていてフライを捕った姿がかっこよかったです。2000本安打を達成してすごい選手でした。僕も野球をやっているので、頑張らなくてはいけないと思いました」と話していました。

マ軍ゼネラルマネージャー“今後も球団サポートの役割を”

マリナーズのチーム編成を担うジェリー・ディポートゼネラルマネージャーは、イチロー選手が日本での開幕シリーズのあと引退を表明したことについて、「10日前に話し合いを始め、この4日間は、どのようにこの日を迎えるのか話し合ってきた。偉大な選手の最後として、すばらしい舞台になった。チームは若返りを図る方針で、イチローもそれを理解して、若い選手から機会を奪うつもりはなかった」と話し、これまでの経緯を明らかにしました。

そして、「イチローには、今後もマリナーズで役割を果たしてもらいたいのでシアトルに戻ってからアメリカでの開幕戦の間に話し合う。イチロー選手は昨シーズン、他の選手にとって見本で、いい先生でもあった」と話し、球団をサポートする役割を担ってもらいたいという考えを示しました。

野球殿堂入りは確実か

大リーグでも数々の記録を打ちたててきたイチロー選手について、アメリカのメディアは野球殿堂入りは確実だと引退前から伝えてきました。

150年に及ぶ大リーグの歴史の中で野球殿堂入りした選手、関係者は、全体の2%未満だけで、野球人の誇りとされています。

候補者になるには、大リーグで10年以上プレーしている必要があり、引退から5年後に、全米野球記者協会の投票によって選考が行われます。

イチロー選手は、大リーグ史上初めて、10年連続200本安打を達成したほか、2004年にはシーズン最多安打となる262本のヒットを打つなど数々の記録を塗りかえてきたことから、アメリカのメディアはイチロー選手が候補者の資格を得れば、選出されるのは確実と伝えてきました。

イチロー選手がアメリカ野球殿堂入りした場合、日本選手では初めての快挙になります。