原発事故で放出のセシウム 大半は森林の地中にとどまる

原発事故で放出のセシウム 大半は森林の地中にとどまる
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東京電力・福島第一原子力発電所の事故から8年。事故では大量の放射性セシウムが放出され、その多くは森林に積もったとみられていますが、大半が地中にとどまっていることが研究機関の調査でわかりました。
日本原子力研究開発機構によりますと、福島第一原発の事故では大量に放出されたセシウムのうち、およそ70%は森林に積もったとみられ、除染が進んでいないことから、周辺の住宅や農地などに影響が出ないか懸念されています。

原子力機構では、平成28年までの4年間、福島県川俣町と川内村の森林で土壌などに残るセシウムについて調査しました。その結果、セシウムは土壌の表面から10センチ以内の深さに90%以上が残り、森林から周辺に流出する量は年間で0.1%程度とごくわずかで、大半が地中にとどまっていることがわかりました。

一方、周辺の河川の水に含まれるセシウムの濃度は、1リットル当たり1ベクレル未満で、飲料水の基準の10ベクレルと比べると大幅に下回っていました。ただ、淡水魚のヤマメからは、食品の基準となる1キログラム当たり、100ベクレルを超える比較的高い濃度のセシウムが検出されることがあり、原子力機構は詳しく調査する必要があるとしています。

原子力機構では「福島県内の農林水産業の再開や、帰還したいという住民の不安に応えられるよう、調査を続けていきたい」としています。