忘年会がやってきた!

忘年会がやってきた!
ことしもやってきた、あの季節。そう、「忘年会シーズン」の到来です。ネット上では、ことしの忘年会が「平成最後」ということもあって、その在り方が話題となっています。イマドキの忘年会って?これって「ブラック忘年会」?もはや、それって、忘年会じゃないよね?え、そんな忘年会もあり?忘年会をめぐるあれこれ、探ってみました。(ネットワーク報道部記者 和田麻子 大窪奈緒子 田辺幹夫)

忘年会 不満の声が続々

忘年会をめぐり、ネット上ではさまざまな意見が出ています。
ツイッターでは、否定的なコメントが多く見られました。

また、
「忘年会の、若手の出し物(強制)ってパワハラですよね?」
「忘年会費は毎月、給料から強制天引き!お偉いさんの指示で新入社員イジメの余興あり!ブラック忘年会…」
「風の噂によると、職場の忘年会に参加しない者はボーナスの査定が下がると聞いた。知らんがな」
などといった不満の声も相次いでいます。

20代は“忘年会好き”?

こうした声の一方で、意外な調査結果もあります。

飲食店の紹介サービスを手がける「ぐるなび」が、ことし、職場・仕事の忘年会に参加するかどうか、年代別にアンケート調査を行ったところ、参加する意向を示したのは、全体の平均が52.6%だったのに対し、20代では63.3%と、10ポイント以上も高くなりました。

さらに、「忘年会が好きか嫌いか」を尋ねると、「好き」「どちらかと言えば好き」と回答した割合が最も高かったのは20代で、およそ70%に達しました。
あれ?若い世代って「忘年会離れ」しているんじゃなかったの?

「ぐるなび」の広報担当者は、「確かに肌感覚と違いますが、20代が高い傾向は以前から変わっていないんです。絆を深めるという理由より、楽しく飲んで騒いでという『パーティー感覚』の忘年会が受け入れられているように思います」と分析します。

そして、こんなデータも。「最初の乾杯は、ビールよりソフトドリンクがいい」と思っている20代は42.0%、30代では32.3%でした。

「さまざまな世代が参加する忘年会では、若手もベテランも、どうすれば一緒に楽しめるか考えていくことが大切なのかもしれません」(ぐるなび広報担当)

忘年会なし!その代わりに…

「忘年会やりません」という企業もあるようです。
ネット上では、「忘年会の代わりに、うちではこんなことを」といった声が次々と上がり、共感を呼んでいます。
“お金を…
「ウチの会社の社長が、会社の忘年会面倒くさいとか言い始めて、忘年会やらないからこれでウマいもんでも食べて!と社員にお金を配り出した。いいぞ!」
“肉を、ビールを…”
「うちの会社も忘年会をやらない代わりにと、毎年、いいお肉を1キロ貰えちゃったりする」
「ウチは忘年会面倒なので、6年前から御歳暮としてビール1箱ずつを忘年会の代わりとして配ってます」

“ケーキまで”
「会社の忘年会が忙しくて中止になった代わりに、クリスマスケーキが配られる事になった…。家族に喜ばれるし、説教じみた飲み会になるより全然いい(笑)」
さらには、こんな企業も。
東京都内に本社を置くIT企業「GMOペパボ」では、会社全体の忘年会は行わず、年末に1泊2日の社員旅行を企画しています。
福岡にも事業所があるため、ふだんは顔を合わせない社員に親睦を深めてもらおうと、10年ほど前から、ほぼ毎年、実施しているそうです。
参加するかどうかは自由ですが、毎回多くの社員が参加しているということです。

忘年会 そのルーツは

忘年会と切っても切れない関係にあるのは、お酒。

そこで、大手ビールメーカー「アサヒグループホールディングス」に話を聞いたところ、忘年会のルーツは、鎌倉時代にまでさかのぼるという説もあるそうです。

貴族が連歌を詠む会から始まり、庶民に広まったのは江戸時代とも言われていて、「アサヒグループホールディングス」は、「『ことしの苦労は、ことしのうちに忘れ、新しい年を迎える』という前向きな国民性は、今も昔も変わっていないのでは」としています。

楽しく過ごすには

長い歴史の中で、私たちの生活に根づいた忘年会。大手ビールメーカー「サッポロビール」の広報担当者は、こう話していました。

「忘年会ではプライベートや勤務先の方と、好みのお酒を介してコミュニケーションを深め、自由で楽しい時間を過ごしていただきたい。とにかく、『楽しい!』というのがいちばん大切だと思います」
ことしは「平成最後の忘年会」。時代の変化とともに、忘年会の形や捉え方も変わりつつあるようです。
忘年会を好きだと思う20代が多くいるという調査データを紹介しましたが、若手が嫌なのは、ベテランと飲むことなのではなく、その“飲み方”ではないかと感じました。

働き方改革をはじめ、さまざまな事情によって、職場で飲む機会が少なくなっている今だからこそ、忘年会はある意味、人と人との距離を縮める貴重な機会とも言えるのかもしれません。
「皆が参加したいと思える忘年会に」という少しの配慮が、楽しく過ごせるひとときを作り、風通しの良い職場にもつながるのかもしれません。