アメフト問題 関学大が会見「日大回答は誠意あると言えず」

アメフト問題 関学大が会見「日大回答は誠意あると言えず」
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アメリカンフットボールの日本大学の選手が関西学院大学の選手に対し、重大な反則行為をした問題で、関西学院大は記者会見を開き、日大からの回答書について反則行為の背景が明らかになっていないなどとして「疑問や疑念を解消できておらず、現時点では誠意ある対応とは判断しかねる」と日大の対応に不満を示しました。
会見は、兵庫県西宮市で行われ、関西学院大の鳥内秀晃監督と小野宏ディレクターが出席しました。

この中で、関西学院大の小野宏ディレクターは、反則行為の背景に日大の内田正人監督による指示があったかについて、今月15日に日大から受け取った回答書の内容を明らかにし、「”意図的な乱暴行為を教えることはまったくない。ルールに基づいた指導を徹底しており、指導者の教えと選手の理解にかい離があった。指導方法について深く反省している”と回答があった」と話しました。

また、小野ディレクターは、日大の内田監督が試合終了後に「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と発言したことについて、日大が「本意ではないため試合終了後にメディアに発した日大監督の発言は撤回する」と回答してきたことを明らかにしました。

さらに、試合当日のミーティングで日大の監督が選手に対して行った発言について、日大から「相手を負傷させる意図はなく、士気をあげるために行った。これまでに把握している事実やプレーにいたった経緯、それまでの指導内容や試合後の対応などについて、確認作業と再発防止の策定を行っているため、5月24日をめどに改めて回答したい」と回答があったことを明らかにしました。

そして、これについて、「選手の責任はあると思うが、監督の責任について、真相を究明していただきたい。次の回答に誠意が感じられない場合は、定期戦は行わない」と述べて、再回答の内容次第では今後の日大との定期戦を中止する考えを示しました。

日大の回答は

会見は、兵庫県西宮市で行われ、関西学院大の鳥内秀晃監督と小野宏ディレクターが出席しました。

この中で、関西学院大の小野宏ディレクターは、反則行為の背景に日大の内田正人監督による指示があったかについて、今月15日に日大から受け取った回答書の内容を明らかにし、「”意図的な乱暴行為を教えることはまったくない。ルールに基づいた指導を徹底しており、指導者の教えと選手の理解にかい離があった。指導方法について深く反省している”と回答があった」と話しました。

また、小野ディレクターは、日大の内田監督が試合終了後に「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と発言したことについて、日大が「本意ではないため試合終了後にメディアに発した日大監督の発言は撤回する」と回答してきたことを明らかにしました。

さらに、試合当日のミーティングで日大の監督が選手に対して行った発言について、日大から「相手を負傷させる意図はなく、士気をあげるために行った。これまでに把握している事実やプレーにいたった経緯、それまでの指導内容や試合後の対応などについて、確認作業と再発防止の策定を行っているため、5月24日をめどに改めて回答したい」と回答があったことを明らかにしました。

そして、これについて、「選手の責任はあると思うが、監督の責任について、真相を究明していただきたい。次の回答に誠意が感じられない場合は、定期戦は行わない」と述べて、再回答の内容次第では今後の日大との定期戦を中止する考えを示しました。

「誠意あるとは判断しかねる」

小野ディレクターは今回の回答書について、「弊部の抱える疑問や疑念を解消できておらず、現時点では誠意ある対応とは判断しかねる」としたうえで、近日中に関東学生連盟の規律委員会が行うヒアリングには、選手や保護者とともに全面的に協力する考えを示しました。

関西学院大の鳥内秀晃監督は、日大の内田監督の一連の対応について、「自分の厳しさと選手の受け取り方がかい離していると思うならば、なぜベンチに戻して”そういうプレーをするんじゃない”と言うことができなかったのか。もしあのような行為を受け入れたらスポーツは成り立たない。非常に悪質なので次の日にわれわれの選手に直接謝罪をするのが筋ではないか」と話しました。

そのうえで「ここまでの対応は到底、受け入れることはできない。われわれも選手に対して、”汚いプレー、反則プレーはするな、相手を傷つけるプレーは絶対やるな、やったら一生罪を背負うことになるよ”と毎回言っている。日大の内田監督は責任ある立場なので、はっきりと記者会見をして、謝罪してほしい」と話しました。

小野ディレクターは、けがをした選手の家族の様子について、「反則行為そのものに対しても、相手の監督の指示があったのではないかという疑念についても、謝罪を申し込まれていないということについても、憤りを感じている」と説明しました。そのうえで、「けがをした選手ができるだけ早く回復してまたプレーができるように、フットボールと関係ないようなことで注目をあびるのではなく、プレーに専念できるように願っている」と話しました。

信頼関係が損なわれた

鳥内監督は、日大との関係について「長い歴史の中でライバル関係にあった。このような事件が起こってしまったことは非常に残念だ」と話しました。

小野宏ディレクターは「日大とは各世代ごとにつながりが深いライバル。長い歴史が変わったわけではなく、これまで培ってきたつながりはいまも変わらない。それだけにこうした問題が起きたことは全く信じられない。いま両チームは決定的に信頼関係が損なわれている」と話しました。

また、日大の今後の対応について、「どういう事情があったにせよ、生命にかかわる危険で悪質なプレーで、許されるものではない。なぜ突然、ああいうプレーをしたのか真相究明がなされるべきだ。その不可解さがきちんと納得できないと、この問題は解決しない」と話しました。

また、問題となったプレーを行った日大の選手に対しては、「本人が真実を自分の口から話すのが、彼の人生のためにも必要だと思う」話しました。

けがの選手 刑事告訴は2回目の回答踏まえ判断

関西学院大のアメリカンフットボール部は17日の記者会見で、けがをした選手と家族は当初、関係者に相談して刑事告訴も検討していたことを明らかにしました。そのうえで、今月24日までに日大からの2回目の回答書が届くことからその回答を踏まえて選手と家族が改めて対応を検討していく方針だということです。

NFL解説の宍戸博昭さん「日大の回答 説得力持たない」

NHKでNFL解説を務める日本大学アメリカンフットボール部OBの宍戸博昭さんは、関西学院大学が会見で示した日大の回答書について、「誠意を欠いたもので、率直に言って残念だ。『ルールに基づいた指導』と書いてあるが、映像を見れば到底そうとは言えず、説得力を持たない」と指摘しました。

そのうえで、今回の問題について「日大の内田監督が直接謝罪をしていないことこそが、問題を大きくしている一番の要因になっている。24日をめどに提出するという回答書だけでなく、まずはきちんと経緯や背景を明らかにして誠意のある謝罪をし続けるしかないと思う」と話し、日大の対応を批判しました。

また、日大アメリカンフットボール部のOBとして、「今回の件でOBの中でも混乱が広がっているし、憤りや寂しさ、情けない気持ちを強く持っている。日大と関西学院大はともに大学のアメリカンフットボールを引っ張ってきた東西の雄で、すばらしいライバル関係があったのに、それが一気に崩れてしまったことが非常に残念だ」と話しました。

日大 内田監督とは

内田正人監督は62歳。日本大学を卒業後、母校に就職してアメリカンフットボール部のコーチを務め、2003年に監督に就任しました。

チームは長く低迷していましたが、走り込みを徹底させるなどの厳しい指導で去年、27年ぶりに、学生日本一を決める甲子園ボウル優勝にチームを導きました。

選手の育成に定評があり、関東学生アメリカンフットボール連盟の強化委員を務めた経験もあります。現在、日大の常務理事も務めています。

安全重視の流れに逆行 日大へ批判高まる

選手どうしが体を激しくぶつけ合うアメリカンフットボールでは、国内で死亡事故が起きているほか、選手が脳震とうの症状を訴えるケースが数多く報告され、選手の安全対策が叫ばれてきました。

関西学院大学のアメリカンフットボール部は平成15年の練習中に起きた選手の死亡事故をきっかけに「安全に、強く」を標語にして選手の安全対策や健康管理に力を入れてきました。
毎年、新入生に対して頭部MRI画像による診断を義務づけ、競技を行うのに危険性がある場合は入部させないほか、年に1回、脳震とうの症状などを学ぶけがの予防に関する講習会を開いて健康管理を徹底しています。

さらに医療機関と連携して、脳震とうを起こした選手への対処方法などを定めた独自のマニュアルを整備し、競技に復帰するまでのプロセスを細かく決めるなど、安全対策に万全を期しています。

関西学院大のほかにも全国各地で高校生や大学生を対象にした講習会が開かれ、正しいタックルやブロックのしかた、脳震とうが起きた際の対応法などを指導しています。

それだけに日大の悪質なプレーは選手の安全を重視する流れに逆行するものとして、競技関係者から批判の声が高まっています。