休みは2日 完全かそうでないか、それが問題だ。

休みは2日 完全かそうでないか、それが問題だ。
3月から始まった大学生の就職活動。学生たちに向けたあるつぶやきが、今、ネット上で注目されています。「この違いに就活生は早く気付くべきだ。週休2日と完全週休2日」(ネットワーク報道部記者 戸田有紀 管野彰彦)

目からうろこ相次ぐ

このメッセージは3月3日にツイッターに投稿されました。

画面にはメッセージに加えて、女性のキャラクターが、
「週休2日」は、月に1回以上週2日の休みがあること、
「完全週休2日」は、毎週2日の休みがあることと、
その違いを説明した画像も一緒に投稿されています。
投稿に引用されていた画像
ツイートを見た人からは“目からうろこ”のメッセージが続々。

「大きすぎる違い。気付かないと大変だね」
「確かに就活の時には知っておいてほしい情報ですね」
「週休2日は素直に読めば週に2日休みがあるとしか思えない」
「勘違いしているかた、多数ですね」
「タチの悪い詐欺みたい」

転職者も実は…

就職活動でよく目にするこうした用語は実際は正確に理解されていないのではないか。まずはツイートで引用された画像に会社名が記されていたので問い合わせてみました。

すると「それは私どもが制作した動画の一部です」との答え。
転職支援のサイトを運営する会社「エン・ジャパン」は、転職者でも、求人票にある基本的な用語をきちんと理解していないケースが少なくないため、自社のサイトなどに特集記事や解説動画を掲載しているほか、その一部を都内の地下鉄やJRの車内で広告として流したそうです。

テーマは今回話題になった「完全週休2日制と週休2日制の違い」のほか、「実働8時間とは?」や、「賞与とは?」などなど。若い人などから、「教えてもらってよかった」という声が寄せられているそうです。

意外と知らない求人用語のキホン

3月から始まった大学生の就職活動。こうした基礎的な用語を改めて確認しておこうと労働問題に詳しい特定社会保険労務士の飯野正明さんに聞きました。
飯野正明さん

完全週休2日と週休2日

まず「完全週休2日」と「週休2日」についてはどちらも求人広告などで使われている用語で「少し補足が必要」とのこと。

労働基準法で、労働者の休日については「毎週少なくとも1回の休日」、あるいは「4週間で4日以上の休日」を与えるよう定められています。

同時に「1週間に40時間を超えて労働させてはならない」とも定められています。

多くの企業は1日の所定労働時間を8時間と定めているため、1週間のうち5日間が仕事で、2日が休日としている会社が多いのが実情だということです。

完全週休2日でも休日が土日と決まっているわけではなく、会社によって「木曜と日曜」や「月曜と火曜」などさまざまです。また、「週休2日」の場合、1日の労働時間を短くして週6日勤務するなどのケースがあるそうです。

法定休日と法定外休日

この2つの違いも重要です。

法定休日は、週休2日制のところでも説明した、法律で決められた「週に1度の休日」のこと。

法定外休日は、それ以外で会社側が定めた休日です。

大きな違いはこの日に働いた場合の対応。法定休日に働くと、会社は「割増賃金」を支払わなければなりません。

一方、法定外休日は法律上は割増賃金を支払う義務はありません。ただ、労働時間が週40時間を超えた場合、時間外労働の割増賃金が支払われるということです。

賞与

求人情報に「賞与は年に2回」などと書いてあっても、必ずもらえるわけではありません。法律で定められているものではないからです。就業規則の給与規定で、「会社の業績によっては支払わないことがある」などと定めているところも多いそうです。

実働8時間

これは休憩時間を除いた時間です。勤務時間が「午前9時~午後6時」で、休憩時間が1時間の場合は、8時間が実働時間となります。なぜ8時間とする企業が多いのかというと、労働基準法で「労働時間が休憩時間を除いて1日につき8時間を超えてはならない」とされているからです。

求人票から見えてくること

こうして見ると知っているようで知らない求人用語は、案外多いのかも知れません。

ちなみに前述の転職サイトの運営会社は、制作した動画がツイートに引用され話題になっていることについて、次のように指摘しています。

「就職に関する基本的なことほど誰も教えてくれない。だからこうして話題になっているのではないか。ただ、就職したかたが長く活躍するためには求人票の用語について正しい理解が必要です。また採用する側も正しい情報を提供する『誠実さ』が求められます」(「エン転職」岡田康豊編集長)

就職活動に励む皆さん。求人票に書かれたひと言から、あなたが働きたい企業の本音が見えてくるかも知れません。