ショートトラック代表 ドーピング陽性で資格停止

ショートトラック代表 ドーピング陽性で資格停止
ピョンチャンオリンピック スケートショートトラックの日本代表の齋藤慧選手が大会のドーピング検査で陽性反応を示していたことがわかり、CAS=スポーツ仲裁裁判所から暫定的な資格停止処分を受けました。齋藤選手は「思い当たる節はない」としてCASに書面を提出し、大会のあとに、審議が行われることになりました。
これは13日、日本選手団の齋藤泰雄団長がピョンチャンで記者会見して明らかにしました。

それによりますと、齋藤選手が今月4日に行われた競技前のドーピング検査で、利尿作用のある禁止薬物、アセタゾラミドに陽性反応を示し、その後の2回目の検査でも陽性だったということで、CAS=スポーツ仲裁裁判所から暫定で選手資格の停止処分を受けたということです。

齋藤選手は「禁止薬物を摂取した記憶はない。思い当たる節はない」と、JOCに対してドーピングをしていないと説明し、CASに書面を提出しました。CASの審議は大会のあとに行われますが、齋藤選手は「チームの皆に迷惑をかける」として暫定の処分を受け入れ、すでに選手村を出ているということです。

齋藤選手は、神奈川大学4年の21歳、オリンピック代表に初めて選ばれ、13日に行われる男子5000メートルリレーの控え選手でした。

ドーピングをめぐっては、カヌースプリントの選手がライバル選手の飲み物に禁止薬物を入れた問題を受けてJOCは、加盟する競技団体に再発防止を呼びかけていたところでした。

日本国内でもドーピングめぐる事案続く

最近は、日本選手のドーピングをめぐる事案が続いてます。

おととし10月に行われた国体=国民体育大会では、自転車競技で優勝した福井県の男子選手が服用していたサプリメントから筋肉増強の効果がある禁止薬物が検出され、国体のドーピング検査で初めての陽性反応となりました。

また去年9月には、大阪で行われた日本学生選手権に出場した21歳の男子選手が服用していたサプリメントから興奮剤が検出され、競泳の日本選手として初めて、禁止薬物に陽性反応を示しました。

さらに先月には、去年9月に石川県小松市で行われたカヌー スプリントの日本選手権で、鈴木康大選手が、同じカヤックシングルに出場した宮城県出身の小松正治選手の飲み物に禁止薬物を入れたことが明らかになり、他者からの禁止物質の混入によってドーピング違反が発生した国内初のケースとなりました。

アセタゾラミドとは

齋藤慧選手から検出された禁止薬物「アセタゾラミド」は、緑内障やてんかん睡眠時無呼吸症候群などの治療に用いられる利尿作用がある薬剤です。

WADA=世界アンチドーピング機構が定める国際基準のなかで利尿薬であることに加え、ほかの禁止薬物を隠匿する効果のある薬物として禁止薬物に指定されています。

JOCによりますと日本国内では処方箋が必要な医療用医薬品として販売されているものの、薬局やドラッグストアなどで一般に購入することはできないということです。

スポーツ庁長官「非常にショック 調査推移見守る」

スポーツ庁の鈴木大地長官は記者会見で、「このようなニュースが流れると、大会のよいニュースが台なしになってしまうので非常に残念だ。特に、われわれとしては、スポーツの法令順守やガバナンス、誠実さなどを強化している最中だったので、非常にショックだ」と述べました。

そのうえで、「選手本人が、『禁止薬物を使用するメリットも動機もない』という声明を出しており、当面、調査の推移を見守っていくしかない」と述べ、JOCなど関係機関と連携して情報収集と対応に当たっていく考えを示しました。

IOCは「何も答えられない」

IOC=国際オリンピック委員会のマーク・アダムス広報部長は「CAS=スポーツ仲裁裁判所に裁定を委ねているので今の段階では何も答えられない」と話しています。