ピョンチャン 空室は埋まった?現地で聞いてみた

ピョンチャン 空室は埋まった?現地で聞いてみた
ピョンチャンオリンピックでは、1月になっても「ホテルの予約が埋まらない」という報道が相次いでいました。地域への経済効果も期待されるオリンピックで地元の「当て」は外れてしまったのか?開幕直前に現地で実情を探りました。(ネットワーク報道部記者 佐藤滋)
まず、韓国人のスタッフを通して、いくつかのホテルや民泊などに電話で予約状況を聞きました。

競技会場があるピョンチャン郡やカンヌン市の大きなホテルでは
「組織委員会などの予約のため、部屋はほとんど埋まっている」
「旅行会社の予約サイトなどがまとめてほぼ1か月間、部屋を押さえている」

一方、小さな規模のホテルや民泊は
「ほぼ満室だが、韓国人のための部屋はあって割り引き可能」

ほかでも「ほぼ満室、だけど予約できる」という回答が続きました。カンヌン市では12月の予約率が41%という情報もあっただけに直前になって事情が急変したのでしょうか。

電話で聞くと「ほとんど埋まっている」!?

まず、韓国人のスタッフを通して、いくつかのホテルや民泊などに電話で予約状況を聞きました。

競技会場があるピョンチャン郡やカンヌン市の大きなホテルでは
「組織委員会などの予約のため、部屋はほとんど埋まっている」
「旅行会社の予約サイトなどがまとめてほぼ1か月間、部屋を押さえている」

一方、小さな規模のホテルや民泊は
「ほぼ満室だが、韓国人のための部屋はあって割り引き可能」

ほかでも「ほぼ満室、だけど予約できる」という回答が続きました。カンヌン市では12月の予約率が41%という情報もあっただけに直前になって事情が急変したのでしょうか。

直接聞きに行ってみた

直接、確かめようとホテルや民泊などが集まるカンヌン市の海岸近くを歩きました。しかし、多くの人が口を閉ざしていました。

モーテル経営者は語る

キムさん
そうした中、取材に応じてくれた人がいました。モーテルを10年ほど前から経営するキム・グァンソンさんです。

「高くしすぎた」

8部屋あるこのモーテル。キムさんは、オリンピックに向けて壁紙を張り替え、家具や家電なども新調しました。早速、今の予約率を聞くと20%。電話取材とずいぶん違うなと感じながら話を聞きます。キムさんは値段の設定を「高くしすぎた」ことが予約率が低い理由だと見ています。当初は、日本円で1泊、8万円から10万円ほど。価格設定前に事前の予約の相談は複数あったということですが、「欲張ったのがよくなかったです。お客さんがほかのところに流出することになりました」と話すキムさん。今は、1万5000円から1万7000円ほどに下げて、予約を待っている状況です。

「残念に思っています。最初の価格設定をちゃんとしていたら、こんなことはなかったでしょうね。空室はまだあるので、ぜひ、お越し頂きたい」

海が目の前に見える部屋でキムさんは、大会中に少しでも客が来ることを願っています。

最新の予約率は

全体状況はどうなのか?ピョンチャン郡とカンヌン市にそれぞれ取材すると、最新の予約率は、開会式やスキー、ジャンプなどが行われるピョンチャン郡が62%、スケートなどが行われるカンヌン市は66%にとどまっているということでした。ずいぶん改善したけど、もう少し…というのが実情のようです。

担当者の後悔

イさん
カンヌン市の対策チームの責任者イ・ソンギュさんは、予約が伸びなかった主な要因は、高騰した価格と、首都ソウルとの間をおよそ1時間30分で結ぶ高速鉄道にあると指摘します。というのも韓国の多くの人たちにとっては、オリンピックに合わせて整備された高速鉄道によって日帰り観戦が可能になり宿泊の必要がなくなってしまったのです。

こうした状況の中、チームでは価格について、去年11月から各施設に値下げを要請する対策に乗り出しました。
また、韓国語のほかに日本語、英語、中国語でも地元の宿泊施設の設備や料金などを紹介するサイトも立ち上げ透明性を確保。さらに、12月までは団体旅行を中心に予約を受け、個人向けの予約を受けていなかったため、個人の予約も受けるように指導した結果、予約率が上がったということです。

「この作業をもう少し早くしていたら」
イさんが後悔を口にしました。

「今の予約率が80%にはなったのではないかと思います。宿泊業界との価格についての話があまり進まなかったのが、今の予約率の低さの理由だと思います」と率直に語りました。

この選手が出場する日は別!

現地の宿泊関係者にとっても希望の星
明るい話もしてくれました。フィギュアスケートの羽生結弦選手が出場する日は日本から観戦に来る人が多く、ほぼ満室だということです。

「多くの方々がいらっしゃって本当にうれしい」とやっと笑顔が出たイさん。
韓国らしくIT活用も
QRコードをスマホで読み取ると日本語で観光や食事などの情報を得られるホームページも紹介してくれました。

東京では後悔しないように…

オリンピックは、開催都市にとって経済効果だけでなく街の魅力を発信する絶好のチャンス。

東京オリンピックを控えた私たちにとってもカンヌン市の担当者、イさんの「対策をもう少し早くしていたら」という思いを受け止め、準備を進めていくことが大切だと感じました。