少女はなぜ裸の画像を送るのか

少女はなぜ裸の画像を送るのか
あなたのお子さんや、身の回りの友達は、SNSに自分の画像を安易にアップしていませんか? いま、SNSを通じて知り合った人にだまされたり、脅されたりして自分の裸をスマホで撮影し、メールなどで送らされる女子中学生や女子高校生の被害が急激に増えています。被害の背景には、親や友達にも相談できず、見知らぬ相手にいつのまにか追い込まれていく、巧妙な手口がありました。
(ネットワーク報道部記者 栗原岳史 吉永なつみ)
「SNSで知り合った自称高校生に裸の画像を送ってしまった。親にも言えない…」

これは、東京都が運営するネットのトラブルに関する相談窓口「こたエール」に今月寄せられた女子学生からの被害の相談です。相談を受け付けるスタッフによりますと、この1~2年で同じような相談が増加し、とくに趣味が合ったり、悩みの相談にのったりするうちに親しくなった相手から、突然、裸の画像を要求されるケースが多いというのです。

「さすがに嫌だ」と断っても、これまでに送った顔写真や、プライベートの情報をネット上で拡散するぞと脅され、言われるがままに裸の画像を送る少女もいるということです。脅した相手は男性の場合もあれば、少女と同性を名乗るケースもあります。いずれの場合もツイッターや友達募集のアプリを通じて、はじめは音楽やゲーム、漫画などの同じ趣味の話題で親しくなっているため、相手への警戒心が低いところにつけ込んでいるのが特徴です。

「同じスポーツをしている人と知り合いたくて、SNSでいろいろな人をフォローしていた。相手が卑わいな話をして、やり取りをしていると、急に胸の写真を送ってほしいと言われた」(「こたエール」への相談事例より)

相談員は、ネット上では経歴や性別をいくらでも詐称することができるので、信頼できると考えたとしても、プライベートの画像を送るのは絶対にしないでほしいと呼びかけています。

子どもたちの悲鳴

「SNSで知り合った自称高校生に裸の画像を送ってしまった。親にも言えない…」

これは、東京都が運営するネットのトラブルに関する相談窓口「こたエール」に今月寄せられた女子学生からの被害の相談です。相談を受け付けるスタッフによりますと、この1~2年で同じような相談が増加し、とくに趣味が合ったり、悩みの相談にのったりするうちに親しくなった相手から、突然、裸の画像を要求されるケースが多いというのです。

「さすがに嫌だ」と断っても、これまでに送った顔写真や、プライベートの情報をネット上で拡散するぞと脅され、言われるがままに裸の画像を送る少女もいるということです。脅した相手は男性の場合もあれば、少女と同性を名乗るケースもあります。いずれの場合もツイッターや友達募集のアプリを通じて、はじめは音楽やゲーム、漫画などの同じ趣味の話題で親しくなっているため、相手への警戒心が低いところにつけ込んでいるのが特徴です。

「同じスポーツをしている人と知り合いたくて、SNSでいろいろな人をフォローしていた。相手が卑わいな話をして、やり取りをしていると、急に胸の写真を送ってほしいと言われた」(「こたエール」への相談事例より)

相談員は、ネット上では経歴や性別をいくらでも詐称することができるので、信頼できると考えたとしても、プライベートの画像を送るのは絶対にしないでほしいと呼びかけています。

どのように少女に近づくか

では、どのような人物が少女に近づいて画像を送らせるのでしょうか。

警察によりますと、今月23日、児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕された福岡県の30代の男は、女子中学生に近づく際、SNS上で同じ年の女子を装っていました。男は架空の設定を作りあげて、アプリを通じて学校などの話をして共感を得てから「私も同じ学年だよ」と持ちかけ、インターネットなどで入手したと見られる女の子の画像を送りました。そして、「私も送ったからあなたも見せてよ」と要求し、女子中学生に裸の画像を送らせたということです。

男のスマホからはほかにも数百枚の未成年と見られるわいせつな画像が見つかっているということで、警察が余罪を調べています。

急増する被害の実態は

警察庁のまとめによりますと、おととし、児童ポルノ事件でだまされたり、脅かされたりして自分の裸の画像を送るいわゆる「自画撮り被害」に遭った子どもの数は480人にのぼります。この5年間で2倍に増えました。

被害に遭った子どものうち中学生は52%、高校生は39%、そして、小学生が5%でした。多くの場合、加害者とは面識がなかったということです。

抵抗感小さい心理を悪用か

社会心理学が専門で、子どもとネットの関係について詳しいお茶の水女子大学の坂元章教授は、若い世代の間で「自画撮り」が日常化し、SNS上で自分の画像を送ることへのためらいが小さくなっていることが被害の背景にあると指摘します。
坂元教授は「自分の画像を発信することに抵抗感が小さい心理が悪用されている。中学生や高校生には、ほかの人に見られたくない写真は、友人や恋人など、よく知った人であっても、共有してはいけないという基本をよく知ってもらう必要があり、これまでの被害事例などを家庭や教育現場で伝えていくことが求められている」と指摘します。

被害防止に乗り出す自治体

相次ぐ被害を受けて東京都では、2月1日から全国で初めてとなる「自画撮り被害」を防ぐための罰則付きの条例が施行されることになっています。

児童ポルノ禁止法はわいせつな画像を実際に送らせた時に適用されますが、条例では18歳未満の子どもに対し画像を送るよう要求する行為を禁止します。しつこく画像を要求された際に、その場をしのごうと送ってしまい、被害が拡大するケースも多いことから、送る前の要求の段階で規制しようという狙いです。違反した場合は罰金刑が科されるほか、画像を要求する加害者が東京都以外にいても取り締まりができるとしています。
東京都は、条例の施行に向けて被害防止の啓発にも取り組んでいて、今月、杉並区の中学校で行われた講習会では、専門家の講師が全校生徒に向けてSNSを利用するときの注意点などを説明しました。
同種の条例は、兵庫県でも4月から施行されることになっています。

マンガで手口を知ってほしい

被害を受ける子どもたちの支援にあたっているのは、自治体や警察だけではありません。NPO法人「ライトハウス」は、「自画撮り」をめぐる子どもや親からの被害の相談に応じています。
少しでも被害を減らそうと、女子生徒が被害を受けた実例をもとにしたマンガを作成し、全国の中学校や高校などに配っています。若い世代にわかりやすく、関心をもって読んでもらおうというのです。

「ライトハウス」は、「自画撮りをめぐる警察の摘発は相次いでいるが、相談しにくいケースが多く、摘発に至るのは全体から見ればごく一部だと思う。被害に遭ってしまった場合、絶対にひとりで抱え込まず、警察や支援団体などに相談をしてほしい」と話しています。

SNSで画像がいったん拡散すれば、すべてを消すのは不可能に近いと言われています。自分の子どもがSNSを通じてどのような人とやり取りしているか逐一チェックするのは難しいと思いますが、これを機会に、プライベートな情報のやり取りをすることがどんな危険や被害を伴うのか、話し合ってみてはいかがでしょうか。