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3月15日のニュース

保安院 避難区域の国際基準化に反対

6年前、原発事故に対する防災指針を国際基準に合わせて見直す検討が行われた際、原子力安全・保安院が「不安を増大するおそれがある」などと再三反対し、緊急時の避難区域の設定などの国際基準が指針に反映されなかったことが分かりました。
6年前の平成18年、国の原子力安全委員会は、IAEA=国際原子力機関が当時進めていた原子力防災に関する安全基準の検討に合わせて防災指針の見直しを行いました。
原子力安全委員会や原子力安全・保安院によりますと、見直しでは、IAEAが求めていた緊急時に直ちに避難させる区域を新たに設けるかどうかが大きな議論になりましたが、これに対し、保安院が「直ちに避難ということばは社会的な混乱を引き起こし、国民の不安を増大するおそれがある」などと、再三、反対の申し入れを行っていたということです。
防災指針は翌年の平成19年5月に見直されましたが、結果的にIAEAの基準は反映されませんでした。
福島第一原発の事故では、東京電力から原発の緊急事態を知らせる通報があってから国が最初に3キロ圏内に避難指示を出すまでに4時間半余りかかっており、もっと早い段階で避難の呼びかけをすべきだったのではないかという指摘が出ています。
これについて原子力安全委員会管理環境課の都筑秀明課長は「6年前の段階でもう少し踏み込んで防災指針が改訂されていれば、今回の事故でもより適切な避難対応ができていたかも知れず、非常に残念だ」と話しています。
一方、原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「当時、制度の見直しのメリット、デメリットを慎重に考えるべきだとして導入に異議を唱えたのは事実だ。今回の事故のように短時間で事態が悪化することを考えておらず、あらかじめ見直していれば今回の避難対応も違うものになった可能性があり、早い段階で取り入れておけばよかったと思う」と話しています。

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