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2月28日のニュース

菅前首相の事故対応“不合格”

民間の事故調査委員会「福島原発事故独立検証委員会」は、28日午後、東京・千代田区の日本記者クラブで記者会見を開きました。
この中で、委員長を務める科学技術振興機構の前理事長、北澤宏一氏は、当時の菅総理大臣の事故対応について、「原発から撤退したいと申し出てきた東京電力に対し、みずから本店に乗り込み、げきを飛ばして、結果的に50人の作業員が原発に残ることになったことについては、最悪のシナリオを避けられたこともあり、功績は大きかったと思うところもある。しかし、菅前総理大臣が電池の大きさひとつにまで関与するなど、官邸によって行われた現場への過剰な介入のほとんどについては、評価することができない。さらに菅前総理大臣は、情報の出し方に失敗し、国民の間に不信感が広がることになり、全体的には対応は不合格だったと言わざるをえない」と述べました。
また、北澤氏は、事故が起きる前の日本の原子力安全の対策について、「アメリカの同時多発テロ以降、海外からさまざまな示唆があったにもかかわらず、日本はそれを無視してきた。『100%安全なのに、なぜ対策を行わなければならないのか』という空気が広がっていた。この状況が変わらないかぎり、今後も日本の原子力安全は望むべくもない」と述べました。
一方、委員の1人で、元検事総長の但木敬一氏は、「国が作り出した絶対的な安全神話は、反原発運動に対抗する道具として使われた。ところが、国は、その安全神話にみずから縛られて、最新の技術的な知見を取り入れることさえでできない体質に陥っていた」と指摘しました。
さらに、但木氏は、今後も原子力を使い続けるべきかという質問に対し、「風力や太陽光などの自然エネルギーによる代替が難しいなかでは、われわれの生活を縮小するか、原子力を使い続けるかのどちらかを選ばざるをえない。原子力を使い続けるのならば、今回の事故原因をきっちりと究明して、一つ一つの原発について、危機管理の対策を立て、管理がきちんと実行される体制を作ることが必要だ」と述べました。

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