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12月16日のニュース

処理水の海への放出 見合わせ

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力は、福島第一原子力発電所で放射性物質を含む汚染水を処理したあとの水について、汚染水をためるタンクを増やすといった対策を行って、海への放出は当面、見合わせることを決めました。
福島第一原発では、原子炉建屋の地下などにたまった汚染水を処理して、原子炉の冷却に再利用していますが、地下水が建屋に流れ込み、当初の想定よりも多くの汚染水が発生しています。
東京電力は、今月8日、汚染水を処理したあとの水を、さらに放射性物質を減らしたうえで海に放出する計画を検討していることを明らかにしましたが、全漁連=全国漁業協同組合連合会からの抗議を受けて判断を先延ばしにしていました。
これについて東京電力は15日夜、経済産業省の原子力安全・保安院に提出した今後、3年程度の原発の運営計画の中で方針を明らかにしました。
それによりますと、地下水の流入防止や汚染水の処理設備の能力の向上と安定的な稼動、それに汚染水をためるタンクを増やすといった3つの対策を行って海への放出は当面、見合わせるとしています。
また、農林水産省など関係省庁の了解なしには海に放出しないとしています。
東京電力の松本純一本部長代理は「こうした対策を実行したうえで、取り組みを関係機関に丁寧に説明したい。全漁連のほか地元の漁協にもきちんと説明したい」と話しています。

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