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12月9日のニュース

福島 声で知らせる線量計開発

目の不自由な人たちが原発事故で出た放射性物質から身を守るために、放射線量を聞き取りやすい音声で知らせる線量計を福島県の企業が開発し、9日、試作機が福島市で公開されました。
「しゃべる線量計」と名付けられた線量計は、福島県の盲人協会と福島県大玉村の企業が共同で開発し、9日、福島市で試作機が公開されました。
この線量計は、縦12センチ、横5センチの箱形で、ボタンを押すと、女性の声で1時間当たりの空間中の放射線量を知らせます。
協会によりますと、原発事故のあと、目の不自由な人たちから従来の線量計では計測した線量を見ることができないため、放射性物質から身を守れずに不安だという声が相次いで寄せられていたということです。
これを受けて協会が開発に乗り出したもので、目の不自由な人たちから話を聞き、聞き取りやすい声や、線量を知らせるボタンの位置などを決めたということです。
新しい線量計について福島県盲人協会の阿曽幸夫会長は「目の不自由な人にとって、放射線量を把握できないことは大きな不安だったと思います。今後、健康管理に役立ててほしい」と話しています。
この線量計は価格が5万円で、来月5日から予約の受け付けを始めることにしています。

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