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12月9日のニュース

保安院 東電中期安全策は妥当

福島第一原子力発電所の事故収束に向けた工程表の「ステップ2」の年内達成に向けて、東京電力が国に提出した今後3年程度の中期的な安全対策について、原子力安全・保安院は、専門家の意見を踏まえて、対策は妥当だとする評価をまとめました。
福島第一原発の事故の収束に向けた工程表では、「ステップ2」を達成するため東京電力は今後3年程度の中期的な安全対策をまとめ、提出された内容について、原子力安全・保安院は、9日、専門家の意見を聞く会合を開きました。
この中で、東京電力から提出された原子炉の温度を安定して100度以下に維持するための原子炉への注水設備や、爆発を防ぐために原子炉に窒素を入れる対策などが説明されました。
これについて専門家から「核燃料がどうなっているか、赤外線監視など測定方法の多様化が望ましい」とか、「各号機の状況をさらに把握するよう東京電力に求めていくべきだ」といった意見が出されましたが、対策はおおむね問題ないと評価されました。
これを受けて、原子力安全・保安院は、東京電力の対策は応急の措置として妥当だとする評価をまとめました。
出席した九州大学の工藤和彦特任教授は「最小限の安全対策が取られているにすぎないので、より安全を確保できるよう努めるべきだ」と話していました。
原子力安全・保安院は、この日の評価を近く、原子力安全委員会に報告し、了承されれば「ステップ2」達成の条件がすべてそろうことになります。

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