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11月14日のニュース

子どもの甲状腺 出張検査開始

東京電力福島第一原子力発電所の事故によって子どもの甲状腺に異常がないかを調べる福島県の検査で、保護者の負担を軽くしようと、各地に医師が出向く形での出張検査が14日から始まりました。
福島県は、原発事故で放出された放射性ヨウ素が特に子どもの甲状腺に蓄積しやすく、がんを引き起こすおそれがあるとして、ことし4月の時点で18歳以下だったおよそ36万人を対象に、甲状腺に異常がないか生涯にわたって調べる検査を行っています。
検査は、これまで福島市の県立医科大学だけで行われていましたが、福島県は、離れた地域に住む保護者などの負担を軽くするため、14日からは医師や看護師が各地に出向く出張検査に切り替えました。
初日の14日は、川俣町の保健センターと保育園に、医師と看護師が検査機器やベッドを持ち込んで、239人を対象に検査しました。
検査では、首に超音波を当て、甲状腺にしこりなどの異常がないかどうかを調べ、検査結果はおよそ1か月後に郵送で通知されます。
生後9か月の次男の検査に訪れた33歳の母親は「自分の住んでいる場所の近くに来てくれると、とても助かります」と話していました。
検査に当たった県立医科大学附属病院の鈴木眞一甲状腺外科部長は「病院と同じ検査の質を維持するためにスタッフと力を合わせていきたい」と話していました。

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