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9月15日のニュース

国連 福島の事故は想定甘すぎ

国連のパン・ギムン事務総長は、ことし3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故について、設計時の事故の想定が甘すぎたと指摘したうえで、原発の安全基準の強化や、IAEA=国際原子力機関による国際的な放射線量の監視などを行うべきだとする報告書を公表しました。
国連のパン事務総長は、3月の福島第一原発の事故の発生を受けて、IAEAやWHO=世界保健機関、それにFAO=国連食糧農業機関などとともに、事故の検証を進めてきた結果を報告書としてまとめ、14日に公表しました。
報告書は43ページからなり、まず福島第一原発の事故について、設計時の事故の想定が甘すぎたと指摘しています。
そのうえで、今後は原発の安全基準を強化することが必要だとしています。
また原発事故の影響は国境を越えるものだとして、IAEAが放射線量を国際的に監視する仕組みを作るべきだと提案しています。
さらに原発事故が発生した際、人の健康や食品の安全を確保できる態勢を構築するためには国際的な協力が重要だとしています。
その一方で、報告書は、エネルギー不足に苦しむ発展途上国の24億人の生活を向上させるためにも、原子力は重要なエネルギー供給の手段であるとして、その必要性を強調しています。
国連本部では、この報告書の内容を踏まえて、今月22日に原子力問題の首脳級会合が開かれる予定です。

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