東京電力福島第一原子力発電所を襲った津波の高さは、最大で13.1メートルと推定され、第二原発の9.1メートルを大きく上回ったのは、海底の地形などの影響で津波のピークが次々と重なるように到達したためとする解析結果を東京電力がまとめました。
東京電力は、東日本大震災による各地の津波の記録などをもとにシミュレーション解析を行い、原発の海側にある検潮所付近での津波の高さを推定しました。
その結果、福島第一原発では、地震発生から51分後に13.1メートル、第二原発では地震発生から48分後に9.1メートルの高さに達したと推定されるということです。
また、第一原発の津波の高さが、10キロしか離れていない第二原発より4メートルも高かったのは、沖合6か所の海底の断層から発生した津波のピークが、海底の地形などから第二原発に比べて比較的短い時間に次々と重なるように到達したためと分析しています。
一方、今回の調査で2つの原発とも地盤がおよそ50センチから65センチ下がっていたことも分かったとしています。
福島第一原発の設計段階の津波の高さの想定は5.7メートルで、想定を大幅に超える津波が襲ったことについて、東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理は、「今後の事故調査・検討委員会の調査に委ねたい」と述べるにとどまりましたが、経済産業省の原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「想定外だったというのは理由にならず、規制を預かるものとして大変申し訳ない」と述べました。
原発襲った津波は13.1m
7月9日5時45分更新