東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

6月27日のニュース

福島 内部被ばくの検査始まる

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島県が全県民を対象に行う大規模な健康調査の「先行調査」が、27日から始まり、千葉県にある専門機関では、浪江町の一部住民が放射性物質が体の中に入り込み、内側から放射線に被ばくする「内部被ばく」の状況について検査を受けています。
福島県は原発事故を受けて、全県民およそ200万人を対象に被ばく線量を推定し、健康への影響を調べる大規模な健康調査を8月から実施する予定です。
これに先立って浪江町と飯舘村、それに川俣町山木屋地区の3つの自治体の住民、合わせておよそ2万8000人を対象に、27日から「先行調査」が始まりました。
対象となった住民のうち、2900人余りについては、放射性物質が体の中に入り込み、内側から放射線に被ばくする「内部被ばく」があるかどうか詳しい検査を受けることになっており、27日は、このうち浪江町の男女10人が福島市などからバスで千葉県にある放射線医学総合研究所に向かいました。
住民たちは正午前に研究所に到着し、検査内容について説明を受けたあと、ホールボディーカウンターと呼ばれる専用の医療機器などで「内部被ばく」の検査を受けています。
今回の先行調査では、対象となった全員に、震災が起きた3月11日以降の行動を調査票に記入してもらい、大気中や地表での日々の放射線量と照らし合わせて、外部からの被ばく線量も推定することにしています。
福島県は、先行調査の結果を基に課題を洗い出し、今後の調査に向けて準備を進めたいとしています。

6月27日のニュース一覧