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6月13日のニュース

基準超のストロンチウム検出

東京電力福島第一原子力発電所の専用港の内側の海水から、放射性のストロンチウムが初めて国の基準を超える濃度で検出されました。
放射性ストロンチウムは骨に蓄積する性質があり、経済産業省の原子力安全・保安院は魚介類への影響などを注意深く調べる必要があるとしています。
東京電力によりますと、福島第一原発の専用港の内側で先月16日に採取した海水を調べた結果、国の基準の53倍に当たる1リットルあたり1600ベクレルのストロンチウム90が検出されました。
また、2号機の取水口付近では国の基準の170倍、3号機の取水口付近では240倍のストロンチウム90が検出されました。
ストロンチウム90は放射線の量が半分になる「半減期」が29年と長く、体内に吸い込むと骨に蓄積してがんを引き起こすおそれがあるとされています。
海水からは、これまで原発の沖合などでわずかな量が検出されていましたが、国の基準を上回る濃度で検出されたのは初めてです。
原子力安全・保安院は「原発の専用港の中なので基準を超えるストロンチウムが検出されることはある程度予想された。今後、魚介類のモニタリング調査を行い、魚への蓄積の影響などを注意深く調べていきたい」としています。
一方、原子炉建屋周辺の地下水をためる「サブドレンピット」という施設からも、先月18日に採取した水を分析した結果、ストロンチウム90が1リットルあたり2号機で6300ベクレル、1号機で22ベクレル検出されました。
ストロンチウムが原発敷地内の地下水から検出されるのは初めてです。
ストロンチウムの検出が、今の時期になって分かったことについて、東京電力は「ストロンチウムは、ヨウ素やセシウムと違って、ガンマ線を出さないため、分析に3週間程度の時間かかることからこの時期の公表になった」と説明しています。
東京電力福島第一原子力発電所の専用港の内側の海水から放射性ストロンチウムが初めて国の基準を超える濃度で検出されたことについて、海流や海洋生物に詳しい東京海洋大学の石丸隆教授は「これまで福島県の沿岸や沖合でわずかに検出されていることから、原発近くでも見つかることは予想していた。国の基準は上回っているものの、同時に分析された放射性セシウムと比べ特別多いわけではなく、今回の結果を見るかぎり、人が受ける影響は少ないとみられる。ただ、ストロンチウムはカルシウムに似た性質があるので、魚の骨などに蓄積しているかどうかなど、詳しい調査を行うべきだ」と話しています。

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