東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

5月31日のニュース

運転員 ヨウ素剤服用状況調査

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、2人の運転員が緊急時の限度を超えて放射線に被ばくした疑いが出ている問題で、東京電力は、放射性ヨウ素が体内に蓄積されるのを防ぐ「安定ヨウ素剤」が十分に効果を示さなかったものとみて、服用状況についての調査を進めています。
この問題は、福島第一原発の3号機と4号機の中央制御室で働いていた30代と40代の男性運転員から甲状腺にほかの作業員の10倍を超える放射性ヨウ素が検出されたもので、2人とも緊急時の限度の250ミリシーベルトを超えて放射線に被ばくした疑いが出ています。
東京電力が聞き取り調査などを行った結果、放射性ヨウ素が体内に蓄積するのを防ぐ、安定ヨウ素剤を服用したのは2人とも会社側が配布した当日の3月13日だけだったことが分かりました。
これについて2人を診察した放射線医学総合研究所は、ヨウ素剤を服用する時期や期間が適切でなく、放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積したという見方を示しています。
このため東京電力では、安定ヨウ素剤が十分に効果を示さなかったものとみて、ほかの作業員にも対象を広げ服用状況についての調査を進めています。
東京電力は「ヨウ素剤を服用しなかった人がどれくらいいるかは、公表できる段階ではない」としています。

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