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5月27日のニュース

移送先で汚染水漏出 監視強化

  • 3号機

東京電力福島第一原子力発電所では、3号機のタービン建屋から移されていた高濃度の汚染水が移送先の施設の通路に漏れ続けているとみられ、東京電力は、通路からさらに地下水などに漏れ出ていないか監視を強化しています。
福島第一原発のタービン建屋などには高濃度の放射性物質に汚染された水がたまっていて、このうち、3号機の汚染水は、敷地内の集中廃棄物処理施設の中にある建物の地下に移されていました。
しかし、26日、この建物で汚染水の水位が下がったため調べたところ、別の建物に通じる地下通路に汚染水が漏れているのが確認され、東京電力は、事前に行っていた止水工事が不十分だったとしています。
27日午前7時の水位も、26日午後5時の時点から3センチ余り下がっているということで、水漏れは続いているとみられるということです。
東京電力は、地下通路にある程度の汚染水がたまれば水位の低下は止まるとしていますが、地下通路からさらに地下水などに水漏れをしていないかどうか、監視する地点を増やして警戒しています。
漏れ出ているおそれがあれば新たに止水工事をする必要があるとしていますが、経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、汚染水の表面からは1時間当たり70ミリシーベルトという高い放射線量が測定されているため、工事をする場合は作業員が被ばくしないよう十分な対策をすることが求められ、困難が予想されます。
3号機からの汚染水の移送は中断されているため、タービン建屋の地下やトレンチで汚染水は増えているということで、東京電力は、海や地下水にあふれ出さないようにする対応にも迫られています。

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