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5月23日のニュース

計画的避難 今月完了は困難か

東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県の飯舘村と川俣町の一部が計画的避難区域に指定されてから1か月がたちました。
しかし、住民の職場から近い場所に避難先を確保できないなど課題も多く、政府が求める今月末までの避難完了は難しい情勢です。
福島県の飯舘村と川俣町の山木屋地区は、先月22日に計画的避難区域に指定され、住民は今月末までに避難することが求められています。
村と町は、乳幼児や子どもがいる世帯の住民などを優先的に避難させていて、川俣町では22日、高齢者96人が福島市の旅館に集団で避難しました。
しかし、避難区域の指定から1か月たった22日までに避難を終えたのは、対象となる住民合わせておよそ7800人の半数ほどにとどまっています。
背景には、職場や子どもが通う学校が避難先から遠かったり、避難で仕事を失ったりする住民が少なくないことがあります。
また、放射線量が比較的低い地域の住民の中には、仮設住宅が完成する夏ごろまで避難を先延ばしにしたいという要望もあり、今月末までの避難完了は難しい情勢です。
村と町は、住民の健康を守るためには避難はやむを得ないとして、今後も呼びかけを続ける方針ですが、計画的避難に明確な期限や強制力はなく、難しい対応を迫られています。

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