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5月22日のニュース

高放射線量のがれき 撤去が課題

東京電力福島第一原子力発電所では、3号機周辺で1時間当たり1000ミリシーベルトという高い放射線量を出すがれきが見つかり、原子炉の安定した冷却に向けて、原子炉建屋の周辺で冷却装置を取り付ける作業を進めていくうえで、どのように速やかにがれきを撤去するかが新たな課題になっています。
福島第一原発では、20日、3号機の原子炉建屋の南側で、これまで屋外で見つかったがれきの中で最も高い、1時間当たり1000ミリシーベルトという放射線量を出すがれきが見つかりました。
原発の敷地内では、これまでにも1時間当たり900ミリシーベルトの放射線量を出すがれきが見つかっていて、水素爆発の際に放射性物質が付着したがれきが大量に飛び散ったものとみられています。
東京電力はこうしたがれきの撤去を進めていて、これまでにコンテナおよそ200個分を回収しています。
このうち撤去作業が進んでいる1号機周辺では、放射線量が先月上旬に比べて半分程度に減少していますが、水素爆発が激しかった3号機周辺では依然として放射線量が高いところがあり、原子炉の安定的な冷却に向けてこれから本格化する、原子炉建屋の周辺に熱交換器を設置する作業の妨げになっています。
このため東京電力は、無線で遠隔操作できる車両など使って、がれきの撤去作業を急ぐ方針ですが、事故の収束に向けた工程表に掲げた7月中旬を目指して、原子炉の安定的な冷却を実現するためには、がれきの撤去作業をどのように早く進めるかが新たな課題になっています。

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