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5月20日のニュース

基準下回っても校庭使用自粛

福島県内の学校の校庭で国の基準を超える放射線量が、一時、検出された問題で、すべての学校が基準を下回ったあとも福島市では96%の小中学校が、今も校庭での運動を自粛したり制限したりしていることがNHKの調べで分かりました。
福島県では、先月、一部の小中学校の校庭で、屋外の活動を制限する国の基準の1時間当たり3.8マイクロシーベルトを超える放射線量が検出されました。
その後、先週の調査で、県内すべての小中学校で数値が基準を下回りましたが、NHKが福島市の市立の小中学校72校を調べたところ、全体の96%に当たる69校が、今も校庭での運動を全く行っていないか、制限していることが分かりました。
校庭での運動を全く行っていないのは57%、41校、時間で制限しているのは39%、28校です。
その理由について、各学校は「基準を下回っても健康に影響がないのか判断できない」とか、「保護者から『外で遊ばせないようにしてほしい』という要望がある」ことを挙げています。
福島市教育委員会によりますと、校庭での運動を自粛している学校では、体育館などを使ったり、休み時間にトランプやカードゲームの持ち込みを認めたりしているということです。
福島市は、今月中にも一部の学校などで校庭の表面の土を取り除く作業を始めることにしていますが、原発事故の収束が見えず、放射線への不安が消えないなかで各学校などは今後の対応に苦慮しています。

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