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5月16日のニュース

3号機 温度低下も依然不安定

2週間余り前から原子炉の温度が上昇傾向にあった東京電力福島第一原子力発電所3号機では、注水量を増やした結果、測定しているほとんどの場所で温度は低下しましたが、場所によっては高いところがあるなど依然として不安定な状態にあり、東京電力では、燃料が十分に冷えていないおそれがあるとして、引き続き、温度の推移を注意深く監視しています。
福島第一原発3号機は、1号機や2号機と同様に、冷却機能が失われたことで燃料の一部が溶融したとみられ、原子炉を冷やすために仮設のポンプで外から水を注入する作業が続けられています。
ところが、原子炉が徐々に冷えている1号機と2号機に比べて、3号機はここ2週間余り、温度が全体として上昇傾向にあります。
具体的には、原子炉の上部にある「胴フランジ」と呼ばれる部分の温度が、今月1日の時点で99.6度だったのが、今月9日には333.9度に急上昇しています。
また、原子炉の底の部分の温度も、今月1日に116.5度だったのが、今月9日には154.3度まで上昇しています。
このため、東京電力では、原子炉への注水を行う配管を追加するなどしたうえで注水量を増やした結果、16日午前5時には、「胴フランジ」の温度が269度、原子炉の底の温度は136.2度などと、全体的に低下する傾向にあるということです。
しかし、注水量を増やしても200度以上と温度が高い場所があり、依然として不安定な状態にあることから、東京電力などでは、燃料が十分に冷えていないおそれがあるとして、さらに注水量を増やすことを検討するとともに、温度の推移を注意深く監視することにしています。

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