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5月10日のニュース

“土壌の汚染マップは有効”

文部科学省が作成した、東京電力福島第一原子力発電所から半径80キロ以内の区域の放射性物質による土壌の汚染マップについて、国の原子力安全委員会は9日の記者会見で、放射線量を低く抑える対策などを考えるうえで、全体状況を把握するのに非常に有効であり、地上でのモニタリングの強化に生かしていく考えを示しました。
土壌の汚染マップは、文部科学省がアメリカ・エネルギー省と共同で、先月6日から29日にかけて、福島第一原発から半径80キロ以内の区域で、航空機を使って、地表に蓄積されている放射性セシウムの量を測定し作成したものです。
マップは、セシウムの量に応じて赤や黄色などに色分けされ、地上で測定された放射線量などのデータと同じように、原発から北西方向にかけて高い値が帯状に広がっています。
このマップについて、国の原子力安全委員会の班目春樹委員長は、9日の記者会見で、「航空機を使った調査は、放射線量を低く抑える対策などを考えるうえで、全体状況を把握するのに非常に有効だ」と述べ、地上でのモニタリングの強化に生かしていく考えを示しました。
そのうえで、福島第一原発の状況は安定化しつつあるとして、現在、毎日行っている地上でのモニタリングについて、「毎日、調査を行うより、回数を減らして調査の精度を高めたり、同じ範囲でもより細かい調査をするなど、見直しを行うべき時に来ている」と述べました。

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