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4月24日のニュース

汚染水仮設タンク 大幅増設へ

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発の安定化にとって重要とされる、放射性物質に汚染された水を処理するシステムが予定どおり稼働しなかった場合に備え、東京電力は、汚染水をためる仮設タンクを当初の計画よりも大幅に増やし、6月から毎月2万トン分ずつ設置することになりました。
福島第一原発では、タービン建屋の地下やトレンチと呼ばれるトンネルで、放射性物質に汚染された水が7万トン近くたまり、復旧作業の妨げとなるなど、汚染水をどう処理し管理するかが大きな課題となっています。
この汚染水について、東京電力は事故の収束に向けた工程表で、「集中廃棄物処理施設」や仮設タンクなどで保管するとともに、放射性物質を取り除く浄化システムを設置し、処理する対策を示しています。
このうち仮設タンクについては、当初、来月末までに合わせて2万7000トン分を設置する方針でしたが、タンクの製造が遅れているとして、6月初めを目標に、3万1400トン分の設置に変更したということです。
また、工程表で原発の安定化にとって重要とされる、汚染水を処理する施設が予定どおり6月に稼働しなかった場合に備え、6月から12月まで、毎月2万トン分ずつ仮設タンクを増設するということです。
一方、東京電力は、汚染水の保管にあたって、「低・中・高」と濃度に応じて3つに区別し管理することを明らかにしました。
このうち高濃度の汚染水は、1cc当たり100ベクレルから100万ベクレルのレベルを想定しているということで、漏れた場合、周囲への影響が大きいとして、放射線や腐食に強い材料を張ったタンクを別に1万トン分用意し、土に埋めて管理するとしています。

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