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4月14日のニュース

原発非常用電源 高台に移設へ

東京電力福島第一原子力発電所では、重要な原子炉の冷却が大地震や大津波で中断されないよう非常用の電源を高台に設置する作業を早ければ15日までに終えるとともに、冷却用の水を送るポンプに電気を供給する外部電源のルートをこれまでの1系統から2系統に増やすことになりました。
東北から関東にかけての太平洋側では、先月11日の巨大地震の余震が相次ぎ、今月11日の地震では、福島第一原発への外部電源が遮断されて1号機から3号機で原子炉への水の注入が50分余りにわたって止まり、津波注意報が出されて、一時、作業員を退避させる措置が取られました。
東京電力では、大地震や大津波に備えた対策を検討していましたが、まず非常用ディーゼル発電機を早ければ15日までに敷地内の高台に移し、すべての外部電源が遮断され、津波警報などが出された場合でも作業員が電源の切り替え作業ができるようにします。
さらに非常用ディーゼル発電機も使えなくなった場合に備えて、電源車も高台に配置することを検討しています。
また、福島第一原発では、1号機と2号機に電気を供給する外部電源の系統と、3号機と4号機への外部電源の系統があって、それぞれの電源盤に接続されていますが、この2つの系統を双方の電源盤に接続する工事を今月19日をめどに行うことにしました。
これによって、原子炉に冷却水を送るポンプへの外部電源が遮断されても、すぐに別の系統に切り替わり、冷却作業が中断されないようにします。

一方、経済産業省の原子力安全・保安院は、13日、東京電力に今後、発生する可能性のある地震を基準にして、福島第一原発の原子炉格納容器や原子炉建屋などの耐震性を評価したうえで、補強工事を行うよう指示していて、東京電力では放射線量が高いところもあるため、どのような対応ができるか検討しています。

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