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4月11日のニュース

海水の放射性物質 基準上回る

  • 2号機

東京電力福島第一原子力発電所近くの海域では、2号機のピットと呼ばれる施設から流出した高い濃度の放射性物質に汚染された水が止まったあと、海水の放射性物質の濃度を示す数値は下がっていますが、依然として国の基準を大幅に上回り、東京電力は注意深く監視を続けています。
福島第一原発2号機では、ピットと呼ばれる施設から、高濃度の放射性物質に汚染された水の流出が続いていましたが、水がしみ出している地下に特殊な薬剤を注入した結果、今月6日夕方に流出が止まりました。
汚染水が流れ込んでいた2号機の取水口付近で、東京電力が10日午前7時45分に海水を採取して調べたところ、法律で定められた基準値の5000倍に当たる1cc当たり200ベクレルのヨウ素131が検出されました。
この場所で採取された海水のヨウ素131の濃度は、今月2日に基準値の750万倍だったのが、8日には基準値の2万3000倍、9日には7800倍と、数値は下がっていますが、依然として高い濃度が続いています。
一方、福島第一原発の5号機と6号機の放水口近くでは、4日夜から9日夜までに、比較的低い濃度の放射性物質に汚染された水1320トンが放出されました。
5号機と6号機の放水口の北およそ30メートルの地点では、10日午後1時30分に採取した海水から、基準値の280倍に当たる1cc当たり11ベクレルのヨウ素131が検出されました。
この地点のヨウ素131の濃度は、7日には基準値の2800倍でしたが、8日に1300倍、9日は330倍と、ここ数日、減少傾向にあります。
経済産業省の原子力安全・保安院は「放射性物質は、どのように流れていくか分からないことも多く、濃度の高い場所で、より細かなモニタリングをするなど、監視を強化していきたい」という見方を示していて、東京電力は注意深く監視を続けることにしています。

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