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4月10日のニュース

高濃度汚染水 復水器への移動準備整う

  • 1号機
  • 2号機

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、高濃度の放射性物質に汚染された水の処理が課題となっていますが、2号機の「トレンチ」と呼ばれるトンネルにたまった水を復水器に移す準備がほぼ整い、10日にも作業が始まる見込みです。
福島第一原発では、各号機のタービン建屋や外にあるトレンチから高濃度の放射性物質に汚染された水が大量に見つかり、高い放射線量を出す原因ともなっていて、冷却機能の回復に向けた作業の妨げとなっています。
東京電力は、このうちの2号機のトレンチにたまった高濃度の汚染水を最初に排出する方針で、9日までに水を移す先の2号機の復水器を空にする作業を終えました。
東京電力によりますと、このあと復水器に漏れがないことが確認されれば、トレンチからポンプで汚染水をくみ上げ、復水器に移す予定だということです。
また、2号機のトレンチの水位は、6日に高濃度の汚染水の海への流出が止まって以降、10日朝7時までに12センチ上昇し、水面から地上までの高さは92センチとなっています。
東京電力では、すぐにあふれる状況にはないとしていますが、慎重に監視を続けています。
一方、1号機では、水素爆発の危険をあらかじめ避けるため、格納容器に窒素ガスを注入する作業が10日も続けられています。
窒素注入後の7日の地震直後に、一時、40度近く上昇した原子炉の表面温度は、10日朝7時には227.7度とほぼ地震前の値にまで戻り、格納容器の圧力も想定どおりの緩やかな上昇で、東京電力では、特に異常はないとしています。

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