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4月7日のニュース

窒素ガス注入"推移見守る"

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水素爆発の危険をあらかじめ避けるため、窒素ガスが注入されている福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器の圧力は、少しずつ上昇し、東京電力は、格納容器への窒素ガスの注入は順調に進んでいるとして、引き続き推移を見守っています。
冷却水の水位が上がらず、燃料棒が半分近く露出した状態が続いている福島第一原発1号機の原子炉格納容器には、大量の水素と酸素がたまっているとみられていて、東京電力は、水素が酸素と反応して爆発する危険をあらかじめ避けるため、7日午前1時半すぎから化学的に安定した窒素ガスの注入を始めました。
7日午後5時までに、413立方メートルの窒素ガスを注入した結果、格納容器の圧力は、1.76気圧と、窒素を注入する直前と比べて0.2気圧、上昇しています。
これについて東京電力は、窒素ガスの注入は、順調に進んでいるとして、引き続き圧力の推移を見守りながら窒素ガスを6000立方メートル入れるか、圧力が1気圧上がるまで注入を続けるとしています。
窒素ガスの注入は、6日間程度続けられるということで、東京電力では、今後、2号機や3号機の格納容器への注入も検討するとしています。
一方、2号機のトレンチと呼ばれるトンネルにたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水の水位が、7日朝7時までの24時間に、5センチ上昇していることが分かりました。
これについて東京電力は6日、2号機のピットで続いていた汚染した水の流出を、水ガラスと呼ばれる特殊な薬剤を使って止めたことの影響もあるとみています。
トレンチの水面から地表までは、まだおよそ1メートルありますが、汚染した水が周辺にあふれ出せば、冷却機能の復旧作業などに大きな支障をきたすため、東京電力は、水位の変化を厳重に監視しています。
さらに、施設内にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水の保管先を確保するため、東京電力は、廃棄物集中処理施設から比較的低い濃度の放射性物質に汚染された水を海に放出する作業を続けていて、6日朝7時半までにおよそ7300トンの水の放出を終えました。
現在、残るおよそ700トンについて作業を続けています。
放出作業の終了は8日になるということです。
加えて5号機と6号機の地下水を集めるサブドレンピットと呼ばれる施設からも、7日午後3時までに、およそ1000トンの汚染水が放出され、9日までに残る500トンを放出し終える予定だということです。

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