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4月7日のニュース

止水後も基準超の放射性物質

東京電力福島第一原子力発電所2号機のピットと呼ばれる施設から流出していた高い濃度の放射性物質に汚染された水が、6日の朝、止まりましたが、その後、発電所周辺で採取した海水からは、前の日の半分程度となったものの、引き続き法律で定められた基準を大幅に上回る放射性物質が検出されています。
東京電力では「今の段階では水を止めた影響があるのかは判断できない」として、監視を続けることにしています。
福島第一原発2号機では、ピットと呼ばれる施設から高濃度の放射性物質に汚染された水の流出が続いていましたが、水がしみ出している地下に特殊な薬剤を注入した結果、6日午前5時半すぎに流出が止まったことが確認されました。
このあとの6日午前7時40分に、汚染された水が流れ込んでいた2号機の取水口付近で海水を採取して調べたところ、国の基準の14万倍にあたる1cc当たり5600ベクレルのヨウ素131が検出されました。
同じ場所で前の日の午前8時に採取したときは、国の基準の28万倍にあたる1cc当たり1万1000ベクレルのヨウ素131が検出されていて、この半分程度の濃度になっています。
ここでは、今月2日に基準値の750万倍の濃度のヨウ素131が検出されていて、数値は下がっていますが、引き続き極めて高い濃度です。
東京電力では「今の段階では水を止めた影響があるのかは判断できない」として、監視を続けることにしています。
一方、福島第一原発では、今月4日の夜から比較的低い濃度の放射性物質で汚染された水の放出が続いています。
5号機と6号機の放水口の北およそ30メートルの地点では、6日午後2時25分に採取した海水からは、前の日よりも数値が上昇し、基準値の1000倍にあたる1cc当たり41ベクレルのヨウ素131が検出されました。
また、先月30日に基準値の4385倍という高い濃度でヨウ素131が検出された1号機から4号機の放水口の南330メートルの地点では、その後、数値が下がり、6日午後2時5分に採取した海水からは、基準値の93倍にあたる1cc当たり3.7ベクレルのヨウ素131が検出されています。
さらに、原発の沖合15キロの調査では、6か所のうち1か所で、基準値の11倍にあたる1cc当たり0.42ベクレルのヨウ素131が検出されています。
東京電力は「今の段階では放出の影響があるかどうかはわからないが、引き続き注意深く監視していきたい」と話しています。

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