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3月25日のニュース

自衛隊と米軍 真水供給の態勢

福島第一原子力発電所の冷却作業では、現在、緊急の措置として海水が使われていますが、このまま海水を使い続けると塩分で原子炉が腐食する可能性が指摘されています。
このため、自衛隊とアメリカ軍は、原発近くの岸壁に大量の水を積載できるアメリカ軍の大型船を停泊させ、原発のタンクとの間をホースで結んで真水を供給する態勢を取ることを決めました。
福島第一原子力発電所では、原子炉や使用済み核燃料保管プールの冷却機能が失われているため、現在、緊急の措置として海水を使って冷却作業が行われていますが、このまま海水を使い続けると塩分で将来的に原子炉が腐食する可能性が指摘されています。
このため、自衛隊とアメリカ軍で検討を進めた結果、原発近くの岸壁に1000トン余りの水を積載できる「バージ船」と呼ばれるアメリカ軍の大型船を停泊させ、原発敷地内にある冷却水をためるタンクとの間をホースで結んで真水を供給する態勢を取ることを決めました。
計画では、海上から陸地へ真水を送り込むにあたっては、アメリカ軍が調達した強力なポンプが使われることになっています。
また、「バージ船」への水の補給は沖合30キロ以上のところで海上自衛隊の補給艦が行うということです。
「バージ船」は、25日、海上自衛隊の艦艇にえい航されてアメリカ海軍横須賀基地を出発し、すでに福島県の沖合へ向け航行しており、自衛隊とアメリカ軍は、福島県の小名浜港の沖合で最終的な準備をしたあと、早ければ来週にも真水を供給できる態勢を整えたいとしています。
ただ、この作業を巡っては、現場で東京電力の作業員が極めて厳しい環境のもと、復旧作業に追われているなかで、原発側の受け入れ態勢をどう整えていくのかという課題も残されており、自衛隊とアメリカ軍は、関係機関と調整しながら、作業の進め方を検討することにしています。

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