3人死亡の土砂崩れから1週間 工事影響など原因解明急がれる

松山市の中心部で3人が死亡した大規模な土砂崩れの発生から19日で1週間となりますが、いまも11世帯19人が避難所での生活を余儀なくされています。今回の土砂崩れをめぐっては現場で行われていた道路の復旧工事が影響したのかなど不明な点も多く、詳細な調査による原因の解明が急がれます。

今月12日午前4時前に松山城がある山で発生した土砂崩れでは松山市緑町の住宅3棟が全壊し、このうちの1棟に住んでいた家族3人が土砂に巻き込まれて死亡しました。
緑町の一部の地区にはいまも避難指示が出されていて、11世帯19人が避難所での生活を余儀なくされています。
松山市は亡くなった人の遺族や住宅が全壊した人に見舞金を支給しているほか、避難の長期化を見込んで避難指示を出している世帯に対し市営住宅などに一時的に入居するかどうか意向の確認を進めています。
一方、山の頂上付近の道路では、この数年間、複数回にわたって亀裂が確認されていて、今月から復旧工事が行われていました。
また松山市が去年10月に策定した管理計画では、有識者らから「一定以上の雨が降った場合、斜面崩壊が起こりやすい環境で、人命保護の観点から早期に対策に取りかかる必要がある」と指摘されていました。
市は道路の復旧工事が土砂崩れの発生に影響したのかどうかを含め、詳しく調査することにしていて、同様の災害を繰り返さないため、原因の解明が急がれます。