西予市野村町 西日本豪雨6年前に 災害の記憶語り継ぐ授業

西日本豪雨で5人が亡くなった西予市野村町の小学校で、子どもたちに災害の記憶を語り継ぎ、命の大切さを学んでもらおうと特別授業が行われました。
県内で大きな被害が出た西日本豪雨からまもなく6年となるのを前に、西予市の野村小学校では5日、全校児童200人余りが教室で黙とうし、西日本豪雨で亡くなった人たちを悼みました。
このあと6年生の児童たちは、ことしの春に一部が完成した復興公園「どすこいパーク」に移動して、災害復興祈念碑の前で手を合わせました。
また、児童たちに命の大切さについて考えてもらおうと乙亥会館で地元の語り部グループによる特別授業も行われました。
児童たちは館内に常設されている豪雨災害の伝承コーナーの展示パネルや大雨で増水した当時の肱川の映像を見ながら説明を受け、上流の野村ダムが緊急放流してその後、肱川が氾濫したことや、支流の水が肱川に流れ込めずにあふれる「バックウォーター現象」も起きて広い範囲で浸水被害が出たことを学びました。
このなかで語り部が災害に備えて食料や衣類などの備蓄を進めておくように呼びかけると児童たちは真剣な表情で話を聞き、メモを取っていました。
6年生の男子児童は「当時はあまり覚えていなかったが実際に話を聞いて災害の怖さを感じました。自分の命を守れるように備えをしたいです」と話していました。