内子町で中学生がVRで林業を疑似体験 担い手不足深刻で

内子町でで担い手不足が深刻な林業への関心を高めようと、中学生にVR=バーチャルリアリティーの技術などを使って木の伐採作業を疑似体験してもらう授業が開かれました。
この授業は町の面積のうちおよそ8割を森林が占める内子町が初めて開き、内子中学校の2年生、およそ60人が参加しました。
林業の従事者が仕事内容について説明したあと、学校近くの森林で高さおよそ20メートルのヒノキを切り倒す作業を撮影し、その様子を教室のモニターで生徒たちがリアルタイムで見学しました。
このあと、生徒たちはVR用のゴーグルをつけて木の伐採作業の映像を見てその場にいるような感覚で体験したりモニターに接続したレバーを使って重機を疑似的に操作したりしました。
内子町内の林業従事者は令和2年までの10年間で3割減少するなど担い手不足が深刻で、町によりますと間伐などの森林の管理が十分にできなくなっているということです。
参加した男子生徒は「目の前に木が広がり葉っぱなども触れられそうでリアルな体験でした。林業は生活するうえで欠かせない産業だと感じました」と話していました。
内子町農林振興課の野上優人主事は「若い時から地元にある身近な森林に興味を持ってもらい林業従事者の創出に努めたい」と話していました。