今治市大三島の大山祇神社で御田植祭650年以上続く伝統行事

今治市の大三島にある大山祇神社で五穀豊じょうを願う恒例の「御田植祭」が開かれ、ことしの豊作を占う神事、「一人角力」も行われました。
大山祗神社の御田植祭は、650年以上前から旧暦の5月5日に行われている伝統行事で、その年の豊作を占うため、姿の見えない稲の精霊と力士が3番勝負をする「一人角力」を見ようと毎年大勢の人が訪れます。
ことしの力士と稲の精霊の勝負は1勝1敗で迎えた最後の1番、力士が土俵際で粘りを見せましたが精霊に投げ飛ばされてことしも豊作という結果になり訪れた人たちから大きな拍手が送られていました。
力士役を務めた今治市の職員、菅貞之さんは、「精霊がパワーアップしていて振り回されて大変でした。去年より強かったので豊作は間違いないと思います」と話していました。
このあと、地元の小学生が扮した早乙女たちが土俵の隣にある田んぼに入って稲の苗を丁寧に植えつけていました。
10日に植えた苗は、秋に行われる抜穂祭と呼ばれる祭りで収穫され、神前に供えられるということです。
毎年来ているという地元の男性は、「ことしは例年より人も多く盛り上がってよかったです。写真もたくさん撮りました」と話していました。