伊予鉄グループ 3年連続の増収増益

松山市に本社がある伊予鉄グループの昨年度1年間の決算は、コロナ禍から経済活動の正常化が進み観光客による鉄道やバスの利用が増えたことなどで3年連続の増収増益となりました。

伊予鉄グループの昨年度のグループ全体の決算は売り上げに当たる営業収益が318億4600万円と前の年度と比べて6.9%増えました。また、最終的な利益は9億4700万円と52.6%増えて3年連続の増収増益となりました。去年5月に新型コロナが5類に移行したことによって観光需要が高まって鉄道やバスの利用客の数が増加したことや、空港などで販売している土産物の売り上げが伸びたほか子会社が経営する百貨店を訪れる買い物客が増えたことなどが主な要因です。最終的な利益は新型コロナの感染拡大前の2018年度は10億7400万円、影響が比較的、少なかった2019年度は5億3800万円で、伊予鉄グループはコロナ前の水準に徐々に戻ってきているとしています。一方、昨年度の輸送人員は2019年度と比べると鉄道は9.4%、乗合バスは23.3%減少していて、人手不足による減便やリモートワークの普及による出張の減少などが背景にあるとしています。伊予鉄グループは「鉄道やバスは引き続き厳しい状態だが、EVバスや消費電力の少ない新型車両の導入など、今後に向けた投資を続けていきたい」としています。