松山市の道後温泉 修理中のシートを小学校のテントに再利用

松山市の道後温泉本館の保存修理の工事中、観光客らを楽しませるためのアート作品としてカラフルな絵が描かれ、建物を覆うのに使われたシートをテントに加工して再利用しようと、市内の小学校に贈呈する式典が行われました。
道後温泉本館は、大規模な保存修理工事が最終段階を迎えていて、ことし7月に全館で営業を再開します。
工事中、雨や風から守るため建物を覆っていたシートには、観光客らに楽しんでもらう大きなアート作品として、愛媛を拠点に活動する現代美術家、大竹伸朗さんのちぎり絵の手法を使ったカラフルな絵が描かれていました。
市はシートを再利用するためテントに加工し、27日、市内の小学校に贈る式典が開かれました。
工事完了などの記念事業の実行委員会の井口梓委員長が「道後温泉を100年先まで残す工事で使われていたテント膜を子どもたちに渡せて嬉しいです」とあいさつしました。
このあと、松山市の野志市長から代表として出席した3校の子どもたちに目録が手渡され、番町小学校6年の佐藤有里さんが「テントを張るたびに道後温泉の歴史を感じながら学校で大切に使います」と述べました。
テントは松山市立の小学校、53校すべてに1張りずつ贈られ運動会などで活用されるということです。