マダニ媒介の感染症ことし初確認 大型連休前に県注意呼びかけ

愛媛県は26日、今月21日までの1週間に確認された感染症の感染状況を発表し、新型コロナウイルスとインフルエンザの患者数は前の週を下回りました。一方、マダニが媒介するウイルスによる感染症の感染がことし初めて確認され、県は、大型連休を前に注意を呼びかけています。

愛媛県は今月21日までの1週間に報告された感染症の「定点把握」による患者数について26日発表しました。
このうち、新型コロナの1医療機関あたりの平均の患者数は前の週より0.18人減って2.10人となりました。
保健所別では今治保健所が3.88人と最も多く、次いで西条保健所が3.3人、宇和島保健所が2.14人などとなっています。
また、インフルエンザの1医療機関あたりの平均の患者数も前の週から1.29人減って2.48人となり、すべての保健所で警報・注意報レベルを下回りました。
このほか、マダニが媒介するウイルスによる感染症、SFTS=「重症熱性血小板減少症候群」への感染が県内でことし初めて確認されました。
感染したのは10代の女性で入院して治療を受けているということです。
SFTSは、主にマダニに刺されることで感染するウイルスの感染症で、発熱や腹痛などの症状を引き起こし、重症化すると死に至ることもあります。
マダニは気温が高くなると活動が活発になることから、県は大型連休でキャンプやハイキングなどに行く場合、野山や草むらといったマダニが多く生息する場所では、肌の露出を少なくするなどしてかまれないよう注意を呼びかけています。
また、海外に渡航歴がある県内の40代の女性が、蚊が媒介し高熱などの症状が出るデング熱に感染していることが新たに確認されました。
県内でのデング熱の感染者の報告は2019年以来だということです。