日銀松山支店 県内の景気「持ち直している」

愛媛県内の景気について、日銀松山支店は個人消費が物価高の影響を受けつつも外出の機会が増えていることで緩やかに回復していることなどとして、「持ち直している」という判断を示しています。

日銀松山支店は、愛媛県の金融経済概況で県内の景気について「持ち直している」という判断を5か月連続で示しています。
このうち「生産」は、横ばいが続いているとしています。
「繊維」で原材料高の影響を受けてタオルの需要が県産品から価格が安い輸入品に流れる動きがある一方で、「輸送機械」では造船業界で更新時期を迎えた船を新しく建造し直す動きが相次いでいることなどが要因です。
また、「個人消費」は、引き続き緩やかに回復しているとしています。
このうち、「コンビニ」は郊外の店舗などが物価高の影響で伸び悩んだ一方で、百貨店やスーパーなどは、新型コロナが5類に移行したことに伴い外出機会が増加したことで化粧品や土産物などの需要が堅調だったとしています。
日銀松山支店は今後について「賃上げを実施するための原資の確保に向けた価格転嫁が続くかや、それと同時に企業が商品やサービスの付加価値を向上していくことによって賃金と物価の好循環が強まっていくか注目したい」としています。