地震で被害 愛南町の「石垣の里」で崩れた石垣の修復始まる

今月17日の地震で震度6弱の揺れを観測した愛媛県愛南町では、「石垣の里」として親しまれている景勝地で石垣が崩れる被害が出ていて、20日から地元の保存会による修復作業が始まりました。

愛南町の海沿いにある外泊地区には、台風などから家を守るため住宅の周りに石垣が設けられていて、美しい景観から「石垣の里」として親しまれています。
しかし、今月17日の地震で愛南町では震度6弱の揺れを観測し、地元の保存会によりますと、10か所で石垣が崩れる被害が確認されたということです。
このため保存会は修復作業を開始し、初日の20日は保存会のメンバーやボランティアの大学生など、あわせておよそ20人が参加しました。
参加者たちははじめに、石垣から崩れて路地をふさいだりしている石を拾い集め、大きいものと小さいものに分ける作業をしました。
そして、「あんこ石」と呼ばれる比較的小さな石を中に入れ、外側に大きな石を丁寧に積み上げると、ハンマーでたたいて形を整えていました。
保存会によりますと、今後も天候などをみながら修復作業を続け、来月中には作業を完了したいということです。
保存会のメンバーで外泊地区の区長を務める吉田幸稔さんは、「大きな余震もなく修復作業を始められたのでほっとしています。観光客が安全に見て回れるよう、しっかり修復していきたい」と話していました。