松山市で国の重要文化財に被害

おとといの地震で震度4の揺れを観測した松山市では、国の重要文化財に指定されている住宅の壁がはがれ落ちる被害が出ました。

被害が出たのは、江戸時代末期に3000平方メートルあまりある敷地に建てられた豪農の住宅で国の重要文化財に指定されている「渡部家住宅」です。松山市によりますと、おとといの地震で、家財道具を保管するために使われた倉の外壁14平方メートルと「米倉」の内壁2.5平方メートルがはがれ落ちたということです。壁はいずれもしっくいでできていて、住宅を保存・管理する団体では、けさから専門の技術者を呼んで被害状況を確認し、修復にかかる費用などについて相談していました。今後、文化庁などの指示を踏まえて修復作業を進めるということです。「重要文化財渡部家住宅保護財団」の渡部浩三理事長は、「これまでも地震や台風のたびに被害に遭ってきました。修復にかかる費用が見通せず、今後が心配です」と話していました。