愛媛県内 薬過剰摂取で搬送170人超 4分の3が女性

若者を中心に救急搬送が相次ぎ深刻な問題となっている市販薬などの過剰摂取、「オーバードーズ」について、NHKが県内すべての消防本部に調査した結果、過剰摂取の疑いで去年1年間にのべ174人が搬送され、このうちおよそ75%が女性だったことが分かりました。

若い世代を中心にかぜ薬やせき止めなど市販薬の決められた量や回数を超えて大量に服用するオーバードーズが問題となる中、NHKは県内にある14の消防本部に過剰摂取が疑われる救急搬送について調査し、すべてから回答を得ました。
その結果、誤飲や処方薬の過剰摂取による搬送も含めて、去年1年間にのべ174人が搬送され、このうち男性が43人、女性が131人と全体のおよそ75%を女性が占めていたことが分かりました。
搬送された人には意識障害のほか、吐き気やおう吐の症状などが見られたということです。
世代別では最も多かったのが20代で47人、次いで40代が32人、30代が26人、50代が24人、10代が23人でした。
去年、特に増加したのは10代の女性の搬送者で20人と、前の年の14人から1.4倍に増え、過去6年間で最多となりました。
薬物依存症などに苦しむ人たちの社会復帰を支援する愛媛県心と体の健康センターの森蓉子医師は「生きていくことが辛いとか苦しいと感じたり悩んでいたりすることがあれば1人で抱え込まずにまずは相談してほしい」と呼びかけています。