愛媛県内の温室効果ガス排出量増加続く 社会経済活動回復で

愛媛県内で2021年度に排出された温室効果ガスの排出量は、前の年度を0.3%上回り、2年連続の増加となりました。県は「再生エネルギーの利用拡大などをよりいっそう進めていく必要がある」としています。

愛媛県のまとめによりますと2021年度に県内で排出された温室効果ガスは二酸化炭素に換算して1766万9000トンで、前の年度をおよそ5万トン、率にして0.3%上回り、2年連続の増加となりました。
部門別では前の年度に比べて工場などの「産業」や「一般家庭」の排出量が減少している一方、公共施設や店舗といった「業務」の排出量が8.3%増加しました。
理由について県は、新型コロナの感染拡大が落ち着き、社会経済活動の回復に伴ってエネルギー消費量が増加していることが主な要因だとしています。
県は2030年度までに2013年度と比べて排出量を46%削減する目標を掲げていますが、現状の削減量はおよそ半分の22.9%にとどまっていて、取り組みの強化が求められています。
愛媛県環境・ゼロカーボン推進課は「排出量削減に取り組んでいる企業は増えているが、削減のペースは落ちてきている。目標の達成に向けて再生エネルギーの利用拡大などをよりいっそう進めていく必要がある」としています。