西日本豪雨で被災した酒蔵でコンサート 西予市野村町

西日本豪雨で被災した西予市の酒蔵を地域のにぎわいづくりに役立てようという音楽イベントが23日、開かれ、集まった人たちがサックスやバイオリンの演奏を楽しみました。
イベントが開かれたのは西予市野村町にある「緒方酒造」です。1753年創業の老舗でしたが、6年前の西日本豪雨で建物が浸水し、その後、廃業が決まりました。
ただ、建物そのものは残っていたため、地域のにぎわいづくりに役立てようと去年からは酒蔵をコンサート会場にして音楽イベントを開いています。
3回目となる23日はこの春、演奏家としてデビューする予定のサックス奏者、赤瀬有芽さんとバイオリン奏者の田中志和さんがクライスラーの「愛の喜び」や美空ひばりさんの「川の流れのように」などあわせて9曲を披露しました。
会場には約100人が集まりサックスとバイオリンによる見事な演奏に聞き入って温かな音色を堪能していました。
松山市から訪れたという女性は、「この酒蔵は地元の同級生の実家でもありとても懐かしい場所です。こんなに素晴らしい演奏を聞くことができて幸せです」と話していました。
この酒蔵では今後もこうしたイベントを続けて、地域のにぎわいづくりに貢献したいとしています。