今治市大三島に作業効率のよい畑

西日本豪雨で甚大な被害を受けた今治市大三島のかんきつ畑で続けられていた災害に強く作業効率のよい畑に作り直す「再編復旧」の工事が一部の地区で完了し、これを記念して地元の農家たちが現地で苗木の植樹を行いました。

今治市大三島の上浦地区は6年前の西日本豪雨でかんきつを栽培する畑が甚大な被害を受け、県と今治市が地元のJAと連携して、災害に強く作業効率のよい畑に作り直す「再編復旧」と呼ばれる方法で復旧工事が続けられています。このうち、島の北側の盛地区では、1年ほど前から始まった工事が一部の畑でこのほど完了し、14日は地元の農家などおよそ50人が集まって復旧した畑の見学会が開かれました。このなかで、「JAおちいまばり」の渡部浩忠代表理事が「豪雨では甚大な被害を受けましたが、さらに整備を進め、活力ある農業につながることを期待します」とあいさつしました。そして復旧を記念して地元の農家たちが高級かんきつの新品種、「紅プリンセス」の苗木を植樹しました。復旧した畑は農家から借り受けたJAが一括して管理することにしていて、今後、JAの研修生がハウスなどでかんきつを栽培するほか、デジタル技術を活用した「スマート農業」のモデル地区としても整備することにしています。県内では、同じように西日本豪雨で被害を受けた宇和島市や松山市の島しょ部でも「再編復旧」の取り組みが続けられていて、令和8年度までにすべての地区で整備が完了する見込みです。