坊っちゃん列車3月20日に運行再開

運転士不足が深刻だなどとして運休している松山市の観光列車「坊っちゃん列車」について、運行する伊予鉄グループは運転士を確保するめどが立ちつつあることから3月に運行を再開すると正式に発表しました。
「坊っちゃん列車」は伊予鉄グループが運転士不足が深刻だなどとして令和5年11月から運休していて、松山市が今後のあり方について検討しています。こうした中、伊予鉄グループは、3月20日に運行を再開すると1日、正式に発表しました。伊予鉄グループは、春の労使交渉を前倒しして1月に賃上げを実施するなどした結果、採用活動が進み、人手が完全に足りているわけではないものの運行が可能になる人員を確保するめどが立ちつつあるとしています。再開後はこれまでと同じように土日と祝日に運行されます。一方、市が令和5年12月に「坊っちゃん列車」の今後のあり方を協議するため設置した検討会で、伊予鉄グループは運行によって、年間、最大で1億円の赤字が出るなど経営上の負担になっていると訴えていて、運行再開後も引き続き市に支援を求めていくとしています。伊予鉄グループの清水一郎社長は「運行できる乗務員の確保のめどはつきつつあるが、今後も状況は厳しく松山市などと協議していく」としています。一方、松山市観光・国際交流課は「運行再開はうれしく思う。ただ、これまでの説明から赤字での運行が見込まれるので持続可能な運行に向けて協議しできるだけ早く対応したい」としていて、運行再開後も双方による協議の行方が焦点となります。