道後温泉本館 7月に全館での営業再開


松山市の観光名所で大規模な保存修理工事が進められている道後温泉本館がことし7月、5年半ぶりに全館での営業を再開します。
工事に伴い減少した入浴客数が工事前の水準に回復するかどうか焦点となります。
国の重要文化財に指定されている道後温泉本館は、明治27年の改築からことしで130周年を迎えます。
平成31年1月から進められてきた大規模な保存修理工事12月までに、本館を覆っていた「素屋根」と呼ばれるシートや鉄骨がすべて撤去されるなど、最終段階を迎えていて、ことし7月、5年半ぶりに全館での営業を再開する予定となっています。
これにあわせ、松山市は物価高騰などの影響で収支の赤字が続く見込みだとして、入浴料金を現在のおよそ1.5倍に値上げする一方、新たにシャンプーやボディーソープを置いたり冷暖房機器を設置したりしてサービスの向上を図ることにしています。
道後温泉事務所によりますと道後温泉の入浴客数は工事が始まる前の平成29年度はおよそ80万人に上っていましたが、昨年度はおよそ18万6000人に減少しているということで、工事前の水準に回復するかどうか焦点となります。
道後温泉事務所は「ことしは道後温泉改築130周年と全館での営業再開を迎える節目の年になる。サービスをさらに向上させ、道後温泉を全国にPRしていきたい」としています。