伊予鉄道と伊予鉄バスが週休3日制導入 採用力強化狙い

松山市に本社を置く伊予鉄道と伊予鉄バスが、すべての従業員を対象に選択制で「週休3日制」を導入することが分かりました。公共交通機関を運行する会社が導入するのは珍しいということで運転手不足が深刻化する中で採用力の強化などにつなげたい狙いがあります。

関係者によりますと、伊予鉄道と伊予鉄バスでは16日から運転士や運転手も含むすべての従業員を対象に「週休3日制」を導入します。
2社であわせておよそ550人のうち、介護や育児といった事情がある人を対象に申請を受け付けた上で、運行に影響が出ないかなどを検討した上で制度を適用する人を判断します。
公共交通機関を運行する会社で制度を導入するのは全国的にも珍しいということです。
導入の背景には交通業界での運転手などの人手不足があり、2社では先月から電車やバスを減便しています。
これに先だって2社を統括する会社ではことし10月に人材獲得などを目的に週休3日制を導入し、転職で新たに6人を採用しています。
今後、適用が認められた従業員は休みが1日増える一方、労働時間が減る分は給与も下がるということですが、柔軟な働き方を認めることで採用力の強化や離職の防止につなげたい狙いです。
全国的に鉄道やバスの人手不足が深刻化する中でどこまで人材の確保につながるかが注目されます。